救急患者が病院への受け入れを断られて死亡するケースが大阪府内で相次いだことを受け、府は18日、救急医療や消防関係者など約30人を招いて緊急対策会議を開いた。
医師不足などで一般病院の患者受け入れが減ったため、救命救急センターが手いっぱいになっている現状が報告された。府は医師確保のため、救急診療の診療報酬増額を求める要望書を同日、厚生労働省に提出した。
府立泉州救命救急センター(泉佐野市)は、昨年9~12月に救急車で同センターに運ばれた患者の3割近くが、2次救急病院で断られていたとの調査結果を報告した。
救急搬送経過が分かった196人のうち55人(28%)は、2次救急病院で治療可能な患者だったが、平均約4・7カ所の2次救急病院に断られて、最重症患者を扱う同センターに運ばれていた。【野田武、高木昭午】
毎日新聞 2008年1月19日 大阪朝刊