信州大は18日、今年2月から医学部付属病院で「助産師外来」を始めることを明らかにした。同大では、助産師外来開設を希望する医療機関の研修なども行う予定で、「不足している産科医の負担軽減や、満足のいくお産ができることから、助産師外来がさらに県内で広がるのでは」と期待している。
同大によると、検診は助産師9人が担当。毎週月曜から金曜まで予約制で行い、1人30分ほどかけてリスクの少ない妊婦への検診や、出産後の母乳・育児相談にあたる。同大では「医師と役割を分担しながら、検診などを行うことで、妊婦の不安や悩みに時間を掛けて適切な指導などを行うことができる。できるだけ妊婦を受け入れていきたい」としている。
県医療政策課によると、昨年10月の調査では助産師外来がある医療機関は14で、設置予定の機関も14あったという。同課の伊藤照子看護係長は「医師不足の中で、助産師の役割を生かす取り組みを進めたい。助産師外来は増えることは歓迎したい」と話した。一方、関係者の間には「助産師外来には訴訟のリスクがある」と指摘する声もある。【福田智沙】
毎日新聞 2008年1月19日