長野放送局

2008年1月20日 0時8分更新

医師不足で厚労相と懇談


舛添厚生労働大臣は、飯田市で、地域医療をテーマにした国民との対話集会に出席し、産科の医師不足に対応するため、政府として緊急の対策を検討したいという考えを示しました。

飯田市の市立病院では、産科の医師が減ったため、ほかの地域に住んでいる人や里帰りをして出産する人の受け入れを、ことし4月から原則として取りやめる方針です。舛添厚生労働大臣はこうした地域が抱える深刻な医師不足の問題についてみずから出向いて住民と話し合おうと、19日、飯田市の市立病院を視察した後、市民との対話集会に臨みました。
集会には市民など120人あまりが出席し、舛添厚生労働大臣と「地域医療の充実」をテーマに意見を交わしました。
出席した人からは、「この地域で出産ができなくなったら、本当に悲しい」といった不安の声が相次いだほか、病院関係者からも「医師が確保できないと病院はつぶれる。
医師の配置を、国はもっと真剣に考えるべきだ」という意見が出されました。
これに対し舛添大臣は、「国民の目線に立つことがいちばん大事なことだと認識している。
産科の医師不足については、対策のスピードを上げる必要があり、政府全体として取り組む体制を早急に考えたい」と述べ、政府として緊急の対策を検討したいという考えを示しました。