現在位置:asahi.com >愛車>NEWS> 記事

京都初の都市高速、部分開通 未着工区間には凍結の声も

2008年01月19日

 京都市南部を南北に貫く阪神高速8号京都線(油小路線)が19日、部分開通した。周辺道路の渋滞緩和が期待され、市中心部への延伸計画もある。しかし、高速道路建設には重い自治体負担も伴うため、2月の京都市長選を前に各党から未着工区間の凍結論も出始めている。

地図阪神高速京都線と周辺道路

 「京都市初の都市高速道路で、地域の活性化に大きく寄与する」。19日午前、京都市伏見区での開通式典で、冬柴鉄三国土交通相は強調した。一般車の利用は午後3時に始まる。

 開通区間は上鳥羽出入り口(南区)から第2京阪道路の巨椋(おぐら)池インターチェンジ(京都府久御山町)までの6.4キロ。基本料金は普通車が450円(ETC車350円)、大型車900円(同700円)。

 油小路線の建設目的の一つは国道1号の渋滞解消。阪神高速の試算では京都駅から約13キロ離れた同府八幡市役所までは49分から31分に縮まる。接続する第2京阪は10年春にも大阪府門真市まで延伸し、名神高速の迂回(うかい)ルートとなる。京都市内で建設・計画中の都市高速5路線のうち、市東部をトンネルで結ぶ「新十条通」も5月に開通する。

 ただ、油小路線から分岐して京都市中心部に延びる堀川線など残る3路線は着工のめどが立っていない。3路線の総工費は約3000億円で、市の負担は数百億円に上る可能性がある。

 市の財政悪化を念頭に共産市議団は未着工路線の中止を求めるが、市長選告示を2月3日に控え、民主府連と公明府本部も凍結や見直しを提言。立候補表明した4人のうち2人も凍結や中止を掲げる。次の市長のもとで高速道路計画が変わる可能性もありそうだ。

このページのトップに戻る