毎日新聞の読者投稿を盗用 泉鏡花賞作家の小檜山氏2008年01月19日11時14分 札幌市在住の泉鏡花文学賞受賞作家、小檜山博(はく)さん(70)がJR北海道の車内誌に寄せた短編小説の内容と、毎日新聞に掲載された読者の投稿文が酷似していることが19日、分かった。小檜山さんは毎日新聞の投稿文をメモにとって小説の参考にしたといい、「盗用と言われれば、認めざるを得ない。もの書きとして恥ずべきことでおわびしたい」としている。JR北海道は車内誌の回収を始めた。 短編小説は「電車で」という題で「THE JR Hokkaido」(10万部発行)1月号に掲載。けがで通院中の男性が電車内で少女に席を詰めてもらい、感激するという内容だが、毎日新聞の07年10月30日付朝刊に掲載された茨城県土浦市の女性の体験談とほぼ同じ筋立てで、状況描写も酷似している。 小檜山さんは、自分が見聞きしたものや読んだものをメモに残し、執筆の際の参考にする習慣があるといい、「(投稿文の)言葉が強烈で素晴らしかったので紙切れにメモを取っていた。咀嚼(そしゃく)できないまま書いてしまった」としている。 小檜山さんは83年に「光る女」で泉鏡花文学賞を受賞。今回の件を受け、北海道教育大学特任教授などの役職の辞任を申し出るとしている。
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