御神刀ストーリー紹介

  • 2006/08/24(木) 18:07:52

ある山の麓のバス停に、一人の男が立っている。

ただの、男だ。

彼は先日交通事故で両親を亡くした。

悲しみに暮れることは無かった。

独り立ちの良い機会、だが、邪魔が入った。

彼はある神社に引き取られることになった。

唐突に。

理由もわからず。

それでも、彼は了承した。

彼は少し頭がおかしかった。

いや、本当は普通なのかもしれないが、それを確かめる術が彼には無かった。

確かめる気も無かった。

山を登り神社に赴くと、そこには妙な光景が広がっていた。

……彼はこの場所で自分の同類と出会う。

何人も。

それは運命のお導きとしか言えないものだった。

だが、それによって何が生まれるわけでもない。

ドラマも、ロマンも、ここには無い。

在るのは……人。

人だ。