救急搬送の16歳少女が死亡 大阪で06年 7病院拒否2008年01月19日10時00分 医師不足などで救急患者の搬送遅れが各地で相次いでいる問題で、救急搬送された大阪市都島区の16歳の少女が06年11月、近隣の7病院に受け入れを断られるなどした末、ショック状態に陥り、翌朝に死亡していたことがわかった。搬送遅れとの因果関係は不明という。他市に比べて救急医療態勢が整っているとされる大阪市内で、搬送先探しが難航した結果、患者が死亡したのが表面化したのは初めて。 同市消防局などによると、少女は拒食症で、市内の複数の病院で入退院を繰り返していた。11月30日午後10時20分ごろ、自宅で意識がもうろうとしているのを母親が気づき、119番通報した。 間もなく現場に到着した救急隊は、浅い呼吸と脈があったため、重症ではない「中等症」と判断。近隣の救急病院に電話をかけたが、7病院が受け入れに応じず、8番目に要請した関西医科大付属滝井病院(大阪府守口市)への搬送が決まった。現場を出発したのは47分後で、同病院には10分後に到着したという。 病院側によると、到着時はすでに血圧が低下したショック状態で、約1時間後に心停止状態となり、翌日午前9時前、心不全で死亡した。同病院救命救急センターの担当医は「着いた時は危険な状態だった。因果関係は不明だが、搬送先を探す間に容体が悪化した可能性はある」と話す。 市消防局によると、当日に搬送要請した病院名や断られた理由は記録されておらず、不明という。担当者は「意識も脈もあり、生命の危険はないと判断した。搬送に時間がかかったのは事実」と説明している。 PR情報この記事の関連情報社会
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