社会 : 信大病院が「助産師外来」を来月1日に開設
更新:2008-1-19 6:01
信州大学付属病院(松本市)は18日、助産師が医師に代わって妊婦健診、保健指導を行う「助産師外来」を2月1日に開設すると発表した。深刻な医師不足対策として、県内では諏訪赤十字病院(諏訪市)など複数の医療機関で導入されている取り組み。「大学病院が持つ教育機能を生かし、全県的な普及に向けた研修支援にもつなげたい」としている。
助産師外来は、妊婦健診の一部を助産師が担って医師負担を軽減することで、いわゆる「お産難民」の受け皿を広げるメリットがある。健診時間も拡大され、個々の妊婦の不安に細かく対応する保健指導が可能になる。
同病院では助産師と医学部教員の有資格者9人を配置し、15回程度の妊婦健診のうち3、4回を助産師外来で担当。これまで妊婦1人あたり約10分だった時間を約30分に増やし、予約制で待ち時間も解消する。周辺医療機関の分べん取り扱い中止の影響で、前年比約100人増を見込む年間600人余りの妊婦を受け入れられるという。
今後は、県が実施予定の助産師支援研修会で会場を提供するほか、超音波スクリーニングを含む技術指導面でも協力する考え。同病院の金井誠産科婦人科講師 は会見で「妊婦の満足度を高める効果的な運用を検証し、開設を模索する各地域の医療機関の参考となるよう努めたい」と話した。