藤枝市立総合病院(藤枝市駿河台、毛利博院長)の産婦人科の存続が危ぶまれている問題で、毛利院長は18日、院内で記者会見を開き、「21日にもう1度浜松医大を訪れ、医師派遣継続を要請したい。その内容を受けて来週中にも最終判断をしたい」と述べた。
毛利院長は「まだあきらめたわけではなく、ねばり強く交渉している」と強調したが、見通しについては「残念ながら休診の可能性は大きいと言わざるを得ない」と話した。「休診となった場合でも、なるべく短期間で再開できるよう努力を続けていく」と力を込めた。出産予定日が6月以降となる妊娠初期の女性には、既に焼津市立総合病院や榛原総合病院を紹介しているという。
外来のみの派遣検討 浜松医大
藤枝市立総合病院の産婦人科医師が全員退職する予定であることが明らかになり、同病院に医師を派遣している浜松医大の金山尚裕教授(産婦人科)は18日、病院側から要請があった場合は婦人科の検診など外来に限って医師の派遣を検討する意向を示した。同医大で報道陣の取材に応じた。
金山教授は、派遣中止の理由について「志太地区以上に厳しい状況の地域に医師を異動する必要がある」とし「一時的に派遣ができなくなるだけで『引き揚げ』とは異なる」と理解を求めた。