現在位置:asahi.com>ニュース特集>地球環境> 記事 「都市鉱山」日本は有数 廃棄物の貴重な金属2008年01月12日03時22分 「都市鉱山」と呼ばれる電気製品の廃棄物などの中に存在する希少金属の国内での蓄積量が、世界有数の天然資源国の埋蔵量に匹敵することを、物質・材料研究機構が算出し、11日に発表した。液晶画面の透明電極に使われ世界で獲得競争が激しいインジウムは現有埋蔵量の約61%(1700トン)、銀は約22%(6万トン)、金は約16%(6800トン)に上った。 都市鉱山の蓄積量は、20種類の金属などについて貿易統計や産業連関表を使って、素材や部品、製品に含まれて輸入される量から、製品の輸出量を引いて求めた。製造中や使用中の製品、海外に放出された廃棄物に含まれる分も含んでいる。 インジウムや金、銀、鉛の蓄積量は、最大の天然資源埋蔵国より多かった。このほか、ハンダに使われるスズは現有埋蔵量の約11%、人工骨などに使われるタンタルが同じく約10%。世界の年間消費量と比べると、リチウムは7.4倍、白金は5.7倍、インジウムは3.8倍、金は2.7倍に相当する量だった。 希少金属は、使用量を減らす技術や代替材料の開発する研究が進められている。廃棄物からの再利用も資源確保の有力な方法になりそうだ。 同機構の原田幸明・材料ラボ長は「まだ少ないが、希少金属は製品の廃棄物として価値よりも安価に海外に放出されている。実態把握や有効活用する方策を急ぐ必要がある」と指摘している。 PR情報地球環境
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