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「謙虚さを持て」NHKに苦情約300件、受信料不払いに影響懸念 (1/2ページ)
NHKの報道局記者らによるインサイダー取引疑惑で、視聴者からの苦情や抗議の電話が18日午前までに291件寄せられていることが分かった。NHKの不祥事では平成16年7月に元チーフプロデューサーによる番組製作費横領が発覚し、受信料不払いが急増。今回の不祥事は、沈静化しつつあった不払いにも影響を与えそうだ。
NHKによると、視聴者コールセンターには17日午後10時までに183件、18日午前9ー11時までに108件の電話があった。ほとんどが抗議や苦情で、「受信料をもらっているという謙虚さを持て」「ニュースを知り得る者がけしからん」「許されない行為、怒り心頭だ」などの内容。今後の受信料の支払いを拒否するとの内容もあったという。
疑惑発覚を受けNHKでは、橋本元一会長が17日夜に全職員にメールを送り、「報道機関、公共放送の職員としての責任の重さにあらためて思いを致して、深い自戒の念を持って職務にあたる決意を新たにしてもらいたい」と注意喚起した。
また、全国の各職場でも緊急に会議を開催。各部局長や全国の放送局長を通じて(1)「NHK倫理・行動憲章」に基づく「行動指針」などにある「取材で得た情報を、個人の利益のために利用することは許されない」は、公共放送に携わる者の基本的な倫理(2)勤務中に株取引を行うことは許されない行為−などの内容を全職員に周知徹底させる方針。NHK広報部では「遅くとも18日中に全国の職場で会議を行う」としている。
内部に設置した調査委員会では、同日も疑惑のある3人の職員から事情を聞き、不正行為に当たるかどうか詳細を調査する。