大阪放送局

2008年1月18日 23時58分更新

救急搬送 対策に乗り出しへ


救急患者が複数の病院に受け入れを断られる、いわゆる「たらい回し」が相次いでいることを受けて、大阪府は医師や消防の責任者なども交えた会議を開き、たらい回し問題の対策に乗り出すことになりました。

会議には大阪府の担当者のほか、救急救命センターの医師、消防の責任者などが出席しました。
大阪府内では去年12月、富田林市の89歳の女性が30の病院に受け入れを断られ、ようやく手当てを受けた病院で翌日死亡したほか、今月2日にも大東市で交通事故にあった男性が5つの病院に受け入れを断られて死亡するなど、救急患者のたらい回しが問題になっています。
18日の会議では、これらのケースにかかわった消防や医師から詳しい事情を聴いたうえで、どこに問題があったかなどを分析しました。
さらに、救急患者の受け入れを病院に断られるケースがどの程度あるかや、ベッドや医師の確保など、病院側の受け入れ体制がどうなっているのかなどについて情報を交換しました。
大阪府では18日の会議で明らかになった課題を担当の部署に示し改善策の検討を求めるなど、たらい回し問題の抜本的な対策に乗り出すことにしています。
大阪府健康福祉部の高山佳洋医療監は「18日の会議で出た意見や課題を早急に検討しながら、救急医療体制の充実と市民の不安解消につなげていきたい」と話してます。