2008年1月18日 21時3分更新
全国的に産科や産婦人科の医師不足が深刻になっていますが、太田市内の総合病院で、ただ1つ産婦人科を備えている「総合太田病院」も医師が確保できないとしてことし4月から出産を扱わないことになりました。
産科や産婦人科は、夜間や休日の出産で急な対応を迫られることが多く、赤ちゃんに障害が残った場合などには訴えられることもあるため、県内でも、ほかの診療科に比べ医師不足が深刻になっています。このうち太田市では現在、富士重工業の健康保険組合が運営する「総合太田病院」だけが市内の総合病院でただ1つ産婦人科を備えていました。しかし、病院に勤務する産婦人科の医師5人のうち2人がことし3月に退職し、今後、残った3人だけでは対応できないとして出産を扱わないことになりました。
この結果、市内に住んでいる人が子宮外妊娠のような高度な技術を伴う出産をする場合は、隣接する桐生市や伊勢崎市の総合病院まで行かなければならなくなります。これについて、太田市では地元の医師会と連携して医師を確保できるように務めていきたいとしていますが、具体的な見通しは立っていないのが実情です。
館林市の館林厚生病院もおととし1月から出産を扱っておらず、県の東部では産科や産婦人科の医師不足が深刻な問題となっています。