中村繪里子さん(以下、中村)「正直タッチパネルじゃないとしょんぼりするのかなって思ってたんだけど、ぜんっぜん!まず、絵がきれい!動きが全然違いますね。春香に関していえば、アーケード版のアフレコ時はニュアンスをつけないでって言われていたんですが、Xbox
360版では『もっともっとやっちゃっていいよ』って言われましたんで、天海春香役の本領発揮が見られますよ」
かーず「家庭用で遊ばれる予定はありますか?」
中村「ファンの方にお誕生日のプレゼントとしてXbox 360本体をいただきまして。これを皆さんが読んでらっしゃる頃には、超やってます!」
かーず「『えりりん』プロデューサーで登録するんですか?」
中村「どうしようか迷ってます。あまりにも補足されて、『こいつヘタレだ』って思われるのも癪だし。負けた時は「違うよ〜中村さんはこんなヘタレじゃないよ〜」ってつぶやきながらやるかもしれない(笑) でもやっぱり最初は『中村はアイマスやってるんだぞ』ってところを皆にもアピールできる名前にしようかと思ってます」
かーず「新曲6曲のうち、難しかった曲ってあります?」
中村「バラードっぽいゆったりした曲が増えたので、キー的に合わないっていうよりも、春香のしっとりした部分、情感が出しにくくって苦労しました。そもそも春香の声っていうのは作ってないんで、テンションや気持ちで演じてる部分が凄くあるので、そのメロディを唄った時の春香の気持ちがないと、いくら春香っぽい声でも春香に聞こえないんですよ」
かーず「反対に歌いやすかった曲はどうでしょう?」
中村「歌というよりは『語り』に近かったので『私はアイドル』が。
でも楽っていうと語弊があって、歌としての難易度はめちゃくちゃ高くて、リズムとか『なんじゃこりゃー!』って(笑)」
かーず「東京ゲームショウや「THE IDOLM@STER 1st ANNIVERSARY LIVE」など、印象に残ったライブのエピソードについてお聞かせください」
中村「ちょうど一年前に赤羽会館のシークレットライブイベントで、大雪が降った時に大泣きしたやつですね。さらに前の年の幕張のAOUショーで、まだ世の中にアイドルマスターが出る前のお披露目に声優が6人集まったんですが、そこではこれまでにはない一体感をキャスト同士で感じました」
かーず「春香と出会ってもう長いと思われますが、春香役を決める声優さんのオーディションでは、最初から春香で受けられたんですか?」
中村「最初の頃はまだ春香役しかなかったんですよ。まだアイドルマスターの明確な概要がなかった頃だったので、『ストーリー的に唄を歌ったりする』って言われても『へぇーそうなんだー』って薄い反応だったんですけど(笑) 後日、本格的にアイマスが動き出した時に二次からオーディションを受けることになって、サウンドの方が私の歌を聴いて『この子は大丈夫!』って一言言ってくださったらしく、このまま継続という形になりました」
かーず「今回Xbox 360版用に新しく営業パートをアフレコされたそうですが、アーケード版の時と比べて演じ方に違いはありましたか?」
中村「まず、格段に録りが速くなりました。一時期『春香降ろし』って言われてまして、アーケード版を録るときは「春香よー降りてこーい」ってやらないと駄目でした。先ほど言ったように春香の演じ方としては声を作っていないので、『じゃあ春香って何?』って必死で自分の中で探したんですよ。『この時
春香だったらこう泣くよな』とか、ちょっとづつ春香とシンクロ率が高くなってきたのがアーケード版の時のアフレコだったんですけど、家庭用ではなんのためらいもなかったです。それはCDドラマやMASTERWORK、ラジオ番組の中でのお芝居があったからだと思います」
かーず「中村さんと春香の共通点、違う点はありますか?」
中村「一緒なのは前向きなところ。あと歌が好きなところ! 最初のプロフィールで、趣味・特技の欄に『歌』って書いてたんですけど、新たに『鼻歌』って付け足して、『歌じゃないです、鼻歌です』って(笑)。私は指定されて歌うのが苦手で、『自然に身体から出てくる歌をもっと自由に歌いたい、唄が好きってこれだ!』ってところが同じだと勝手に思ってます(笑)。
春香と違う点かぁ……若さ?(一同笑い)。 当初私、あずささんとニアピンくらいの年齢だったのに、どんどん引き離されるヤバイー!って(笑)。今のところ唯一、小鳥ちゃんだけが上なので、よしよしよしって(笑)。正直春香とは、ここが違うって点を探すのが難しいくらいです」
かーず「でもドラマCDやラジオ番組などでは春香は割と黒いっていいますか(笑)、あれは中村さんの影響ですよね?(笑)」
中村「ってみんなに言われるんですよ〜(笑)。でもそれすらも『チッ』ではなく、『私、浸透してきてるじゃん』って。やーりー!みたいな」
かーず「それ真(まこと)の物真似ですよね(笑」
中村「気づかれたー!(笑)」
かーず「 お賽銭箱(※1)はやりすぎだと思ったんですが(笑)、最初にそれを聞かされた時のお気持ちは?」
中村「戸惑った! 『ラジオ的に大丈夫? 直にお金が絡んできてるんですけど大丈夫ですか?』って申し訳ない気持ちで。 このことは全然知らされていなくって、イベント終了後に封筒でいただいたんですけど、最初何か分からずに『今日のギャラ? なんのご褒美?』って(笑) でも私にしか渡されてない上にチャリチャリ鳴ってるなぁって。事情を聞いて、最初に『わーい!』って言ってみたけど、よく考えたら『シャレにならーん!!』ってびっくりしました(笑)(※2)。
これは全然狙ってませんでした、私は狙うといつも失敗するんです。トーク中でも『このボケいけるかな』って思ってもスルーされたり空気がシーンとなったり、計算すると意外と駄目ってところは、きっと春香と似てると思う」 |