厚生労働省が18日発表した障害者の就業実態調査で、15歳以上64歳以下の精神障害者35万1000人のうち、81%に当たる28万3000人は企業での労働や授産施設などでの訓練のいずれにも就いていないことが分かった。
これらの未就業者のうち、62%は就業を希望しており、精神障害者の社会参加には依然、厚い壁があるといえそうだ。
調査は5年に1回実施しており、今回は2006年7月現在の状況を調べた。これまでは身体、知的障害者だけが対象だったが、初めて精神障害者を加えた。
就業している精神障害者6万1000人でも、企業での常用雇用は33%にとどまる。このほか、授産施設や作業所で労働には当たらない訓練に従事している人が38%で常用雇用より多かった。