ＮＡＳＡ＝アメリカ航空宇宙局の水星探査機「メッセンジャー」は１４日、打ち上げから３年余りかけて水星まで２００キロの距離に接近し、地表の撮影に成功しました。ＮＡＳＡが公開した写真は地表から５８００キロの距離で撮影したものですが、直径３００メートルに満たない小さなクレーターも鮮明に映し出され、専門家は、これまでにない解像度の高い写真だと指摘しています。水星は、表面の温度が４００度を超えるうえ、接近する際、太陽の重力に強く引き寄せられるため探査機を使った観測が難しく、地表の撮影は１９７０年代にアメリカの探査機が成功して以来、３３年ぶりです。「メッセンジャー」は今後、さらに３年かけて水星を回る軌道に乗り、さらに詳細な写真の撮影や地表の構造の分析を試みるということです。