ジャカルタ――インドネシア保健省は16日、首都ジャカルタ東部郊外、ブカシに住む16歳少女が高病原性鳥インフルエンザに感染し15日、死亡したと発表した。これで、同国における鳥インフルエンザ死者は、世界最多の96人に達した。
昨年12月30日に鳥インフルエンザに特有な症状を訴え、今年1月4日から入院していた。2研究所の検査で、H5N1型ウイルスの感染が確認された。感染の経緯は不明。インドネシアでの犠牲者は感染した家禽(かきん)類との接触が大多数。
1月14日にジャカルタ西部郊外に住む32歳女性がH5N1型の感染で死亡したことを発表したばかりだった。
鳥インフルエンザ感染は2003年以降、アジア中心に一気に拡大した。他国では対応策の徹底で感染に一応歯止めが掛かっている状態だが、インドネシアでは逆に増加傾向にあり、世界保健機関(WHO)などが迅速な対策の実施を求めている。
インドネシア政府はジャカルタでの家禽類飼育などの規制を一応打ち出しているが、施策が徹底していないとの批判も出ている。