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■社会

法廷暴行男、今度は放言 「国家権力とけんか」 裁判官ケムに巻く

 法廷内で刑務官に暴行したなどとして、公務執行妨害などの罪に問われた韓国籍の無職、文正博被告(45)に対する初公判が10日、大阪地裁(横田信之裁判官)で開かれた。文被告は法廷で過去3度、刑務官や検察官への暴行を繰り返した常習犯だが、この日は暴れず、被告人質問では「気に入らない刑務官がいなかったから暴行しなかった」と放言。検察側は懲役6年を求刑し、結審した。判決は24日に言い渡される。

 文被告は平成18年1月、傷害などの罪で実刑判決を言い渡された直後、法廷で検察官に暴行。新たに起訴されてはまた法廷で暴れ、ようやくいったん実刑が確定した昨年、今度は拘置所で公務執行妨害事件を起こした。

 10人前後の刑務官が警戒する中で開かれた昨年10月11日の初公判では、入廷後まもなく「おらー」と奇声を上げ、またも刑務官に暴行。公判が中断されたため、この日、改めて初公判が開かれた。

 この日も厳戒態勢がしかれたが、文被告は一転しておとなしく入廷。5件の罪状を認めた後、被告人質問で弁護人から「なぜ今日は暴行しなかったのか」と聞かれると、「刑務官にもいろんなやつがおる。気に入らない刑務官がいなかったから」と返答。「巨象のような国家権力とけんかしたかった」などと持論をまくし立て、裁判官を苦笑いさせる場面もあった。

 検察官の「なぜ国家権力とけんかするのか」との問いには「検事の偉そうな態度が嫌いや」と答え、「次の公判も、この刑務官を頼みますわ」と裁判官に要求した。

 

 (2008/01/11 8:30)

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