県危機管理局は16日、消防組織法に基づき2012年度末までに県内の消防本部を東北信、中南信の2本部制へ再編するとした「県消防広域化推進計画」を決定した。また、庁内に同日、推進組織の県消防広域化推進本部(本部長・板倉副知事)を設置した。
現在県内に14ある消防本部を運営する広域連合や一部事務組合などは来年度、2ブロックごとに協議会を設け、具体的な広域化の進め方を議論する。推進本部は協議会に職員を派遣し、検討を後押しする。
県は昨年、県内を2本部に再編する計画原案を各本部側に提示。ただ、一部から「全県1本部が望ましい」といった意見があり、計画には「より良い広域化のために本計画の変更もあり得る」として、2本部制以外の枠組みを検討する余地を残した。
計画によると、県内を2本部に再編した場合、東北信は32市町村、中南信は49市町村で構成し、管轄人口はともに約110万人。利点として、無線指令や庶務の職員を消防・救急現場に振り向けたり、大規模災害時にはしご車などの限られた装備、資材を効率的に投入できる−などとしている。