C型肝炎感染の危険がある血液製剤納入先の医療機関を一覧にした政府広報が17日に各戸配布されたのを受け、厚生労働省が設けた相談電話(0120・509・002)が朝からパンク状態になった。
厚労省はこれまでも医療機関名をホームページで公表し、11月から電話対応もしてきたが、薬害肝炎訴訟の事実上の解決で国民の関心が高まったとみられる。午前9時半の受け付け開始から20回線すべてがふさがり「リスト記載の病院で過去に手術を受けたが大丈夫か」「治療費の助成はしてもらえるのか」といった質問に職員が対応に追われた。
血液製剤投与によるC型肝炎感染者は推計1万人以上だが、被害者と判明しているのは肝炎訴訟の原告約200人と、国の放置が問題になった418人リストの対象者の一部だけ。薬害の実態解明は、患者自身が医療機関に問い合わせ、どこまで感染源を調べられるかにかかっている。【清水健二】
毎日新聞 2008年1月17日 10時46分