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同じ団地の同姓同名の別人に定額貯金払い戻し 名古屋

2008年01月17日08時54分

 名古屋市に住む72歳の無職の男性の定額貯金証書が、同じ県営団地の別棟に住む同姓同名の男性の住所に変更され、利息を含めた約400万円が払い戻されていたことが分かった。ゆうちょ銀行は、郵便局の本人確認ミスで、別人に払い戻した可能性が高いとみて、無職の男性には全額を補償する方針だ。

 無職の男性によると、昨年9月、91年に約230万円を預けた定額貯金を引き出そうと近くの郵便局を訪れたところ、「04年4月に払っている」と言われた。その後、郵便局は、貯金の払い戻しを確認したサイン入りの証書のコピーを渡し、「奥さんがサインしたのではないのか」と説明した。

 今年に入り、証書のコピーを改めて見ると、印刷された住所が、同じ県営団地の数十メートル離れた別棟に住む同姓同名の50代の男性の住所だった。

 同行によると、通常、証書の再発行や住所変更、払い戻しの際には運転免許証などの氏名、住所、生年月日から本人かどうかを確認する。

 定額貯金は、金利固定で最大10年間預け入れができ、10年目に自宅に満期の案内を通知する。10年目の通知について、無職の男性は「受け取った記憶がない」と話していることから、郵便物が誤配された可能性もある。

 別棟の男性は、朝日新聞の取材に「全く知らない。年賀状の誤配はあるが、定額貯金の郵便物はきたことがない」と話す。同行側の調査にも「知らない」と答えているという。

 無職の男性は「自分の貯金が知らないうちに引き出され、怖くて預けるのが不安だ」と話した。

 同行広報部は「事実関係の調査を急ぎたい」としている。

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