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2008年1月16日 (水)

埼玉医科大学総合医療センターとNHKの対応って、いったい・・・・。

昨日の夜9時のNHKニュースの冒頭で、「救急車たらい回し」のニュースをやっていました。

そこでは、「埼玉医科大学総合医療センター」の教授がこんなことを話していました。

「・・・・救急車をですね、いくら受け入れても、我々の給料は変わらないわけですよ。ですからね、そこの部分を抜本的に変えていただかないと・・・」

我が家一同、唖然!呆然!

小学生の娘までも、「こんなこといっているお医者さん、おかしいよね~」と言っています。

実は、私もかつてかかっていた大学病院の神経内科のDrに、同じこと(「お腹が減ったなぁ・・・・・、あなたを診察しても私の給料はかわらないんだよね~。たくさん診察で症状を聞いてもね、私がもらえる給料は変わらないんですよね。何人診察しても、私の給料は変わらないんですよ」・・・・etc)を診察中に言われて、あきれた経験があります。

そこで、放送の意図を確認したくて、「NHK視聴者コールセンター」に電話をしてみました。

私「もしもし、NHKの9時からのニュースの冒頭で・・・・(詳しく説明)」

NHK「はい、確かに9時3分に、そのように放送しております」

私「これを見て、正直、驚いたのですが・・・NHKの全国放送で、この大学病院の教授のコメントをそのまま流すのは問題ではないですか?」

NHK「確かに、現場の大学病院の先生の声を、そのまま放送しました。感じたまま受け取られてかまいませんよ」

私「・・・というと、これは、視聴者にこの大学病院に行くなという、”警告”・”メッセージ”ですか!?」

NHK「そうですね。そう受け取っていただいてかまわないと思いますよ。こういった考え方をしている大学病院の先生もいらっしゃるということです。この先生は、そういった、救急患者を診ても、自分の給料が変わるわけではない、それを抜本的に変えてほしい・・・とおっしゃっていたので、そのまま放送しました」

・・・・・・えっ!そうなの~!?

こういうNHKの電話対応も、なかなか意外でしたが、この放送には、すごいNHKの意図があったのだと思うと、それも驚きでした。

女房殿もびっくりして埼玉医大に電話しました。女性の方がでたそうです。

女房殿「(NHKの放送の話をして)、そちらの病院では、救急車を受け入れたくないということですね」

埼玉医大の女性「私は仕事中ですから、その放送は見ていません・・・・ガチャン」

                     ・・・・・・と、一方的に切られてしまったとのこと。

埼玉にも住んでいる友人が多くいますので、何人かに電話をしたら、「そうそう、びっくりしたよね~。あの発言は、ありえないよ~。”給料が変わらないから診察したくない”という論理がまかり通ったら、救急医療なんてできないじゃないね・・・・」との反応が一様にありました。

私も、まったくもって、同感です。

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コメント

はじめまして。
通りすがりで書き込みします。
私も、NHKのニュースを見て、とても驚きました。同時にこの医師の発言には、怒りを禁じ得ませんでした。
私もNHKや埼玉医科大学総合医療センターに問い合わせてみたいと思います。

投稿 通りすがりの埼玉人 | 2008年1月16日 (水) 10時20分

ご存知の上での発言かとは思いましたが...
本来医師の当直というのは、病棟の患者さんの急変に対して備えているものであって、救急対応に対してではないのですよね。
それが、救急の対応が当然の如くになっている...
もちろんそれに支払われる対価も無い。
それでもサービスという甘えのなかで診療を行ってきた現実。
そんな中、医師の疲弊はすさまじい。
そんなところに、一石を投じたかった
そんな思いがいたしました。

投稿 たまたま通った者 | 2008年1月16日 (水) 10時42分

TV放送を見られて、NHKや病院に電話されるのは、実行力があって凄いですね。私はその放送を見ていないので、なんとも言えませんが、そもそも大学病院を信用していないので、関係ないかなで済ましてしまいます。
救急車の搬送の時も、大学病院には送らないように救急隊の方にお願いしてますしね。

投稿 ぽいみん | 2008年1月16日 (水) 10時50分

「たまたま通った者」氏へ。

あなたは、医師ですか?
もし医師ならば、医師の風上にも置けぬご発言ですね。
「対価」のためだけに医師になられたことは、文面から、よく理解できました。
こういう医師が、診察拒否をすることもわかりました。

投稿 通りすがりの埼玉人 | 2008年1月16日 (水) 11時13分

TOMさんこの場をお借りしてすみません。
『通りすがりの埼玉人』さまへ
私は医師ではありません。
ただ、その現状をよく聞けるところにいますが。
私が一番言いたかったのは、そんな勤務体系で、ぎりぎりでもっているんだという事です。
大抵の医師は命を救おうと日々奮迅しています。
このままでは、担い手は減少し、本当に医師にかかりたい時、肝心の医師はいなくなってしまいます。
病棟も診て専門的要素があれば、救急に呼ばれる。
それが、何十時間と続く。
私は、こんな状態が続くのであれば見合った対価くらい求めてもいいと思っています。
そんなに稼げている人なんてそういないんですから。
ですから、あってないような現在の法の整備と見合った対価があってもと思う次第で、前のコメントを書きました。

投稿 たまたま通った者 | 2008年1月16日 (水) 13時13分

通りすがりの埼玉人は応召義務って言葉をご存知ですか?受入れ拒否が医師の怠慢で起こってるとでも思ってるのでしょうか。
医師だって人間ですから、労働基準を全く無視した環境で働き続けることに不満を持つのは当然でしょう。
それとも医師は聖人であれとでも?

劣悪な労働環境が改善されない限り、これからもずっと救急もどこも医師はどんどん退散していくだろうし、たらい回しはどんどん増えるでしょうね。

もっとも、「たらい回し」なんて言葉が間違いで、実際はマンパワーが不足してるだけで「受入れ不可能」なだけなんですけどね。

労働に対する対価がなければ辞めていくでしょう。よりリスクのないところに逃避するでしょう。

医師だって、人間ですから。

投稿 pon | 2008年1月16日 (水) 18時46分

ぽいみんさん、こんばんは。
ぽいみんさんは、大学病院に「行くことを拒否」されるわけですね。
そっかぁ~、なるほどねぇ・・・と思いました(^^;)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 18時51分

「通りすがりの埼玉人」さん、はじめまして。
なるほど、そうですねぇ~(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 18時53分

「たまたま通った者」さん、はじめまして。
おっしゃることにも、一理ありますねぇ・・・(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 18時55分

「pon」さん、はじめまして。
お医者さんにとっても働きやすい労働条件は大切ですねぇ・・(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 18時56分

「労働に対して対価を支払わないけど、仕事を受けなかったら、しばくよ。」とかって一般的には奴隷って言われてませんか?


大学病院ってブラック企業だったんですね。

投稿 通りがかりの学生 | 2008年1月16日 (水) 20時16分

まったくあきれた発言です。
ブログ主さん、あなたのことですよ。
日本は資本主義国家です。
合法的な手段で富を追求するのは善なる行為です。
あなたは「私達患者様を診察するのが医師の当然の義務だ。金をほしいなどとは不届き千万」と言いたい訳ですよね。
あなたは仕事をしたことがありますか?
どんなに激務をこなしても、全く評価されず、挙句には怒鳴られたり、殴られたり、訴えられたりする職場で働きたいと思いますか?

この教授は自分の給料を高くしてほしいなんて一言も言ってないですよ。あまりの激務、薄給、患者の心無い言葉、振る舞い、訴訟等で心を折られ、救急を去る医師たちを目の当たりにし、少しでも状況を改善させたいという気持ちからの発言ですよ。
そんな医師の現状をあなたは知りもしないくせに、「あきれた」とは・・・
少しは恥を知ると良いですよ。

大学病院は多くの医師にとっては牢獄です。
薄給どころか、無給で馬車馬の様に働かされるのです。分かりますか? 無給ですよ。
もし、「救急車一台に付き千円」とかあったら、その無給医たちはどんなに助かるでしょうか。
能力が無いから無給では無いのですよ。単にポストが無いから無給なんです。もっというと無給どころか大学に病院実習生として「研究費」を払わされる始末です。他の病院に勤めれば、1000万円以上もらえる医師が、地域の救急を守るために、無給で働くその辛さをあなたは否定するわけですよね。
心の底からあなたを軽蔑します。

投稿 元救急医 | 2008年1月16日 (水) 20時42分

「通りがかりの学生」さん、はじめまして。
大学病院がブラック企業かどうかは、私はわかりかねます。
学生さんとのこと、お勉強、がんばってくださいね(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 21時52分

「元救急医」さん、はじめまして。
現在は、救急医をされてはいないとのことでしょうか。本当にお疲れさまでした。
お忙しい中、長文のコメントありがとうございました(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 21時53分

元救急医氏は直言すぎるのですが、まあ、そういうところですね。
ブログ主氏は恐らく普通の感覚で受診しているのでしょう。
しかし、そう、連休中や、その後など、救急外来を2-3週間見物すればよくわかるのですが、
昼間仕事だから夜来るとか、来週から海外旅行だからすぐ風邪を治せとか、
どこまでも非常識なのが山のように来るのが救急外来なのです。
しゃっくりが止まらないから、蕁麻疹が痒いから、???
(殺すぞボケ!!)と思ったこともしばしば

私は小さい病院で脳外科をやってますが、
子どもはなるべくならお断りしたい。
正確に言うなら、
子どもは診ても良いが、親の相手はしたくない。
心配は病気じゃない。
子どもに余計な被爆をさせるのは治療でもなんでもない。余計なCTほど医療費の無駄使いも無い。
そういうことを救急外来で言い合っても時間の無駄、エネルギーの無駄。

これからもどんどん医療費が削られていって、救急を辞める病院が増えていくでしょう。それを選んだのは国民。

一応教えてあげますが、医療体制を作るのは役人です。
体制の不備は役人に文句を言うように。
われわれは自分が安売りされないように注意するのみです。

投稿 街の勤務医 | 2008年1月16日 (水) 22時01分

「街の勤務医」さん、はじめまして。
多忙な脳外科の業務中にコメントを頂きまして、ありがとうございました(^^)

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 22時05分

ブログ主さんはNHKを始めとするマスコミに騙されてますよ~。
騙されていることに気付かない者のことを一般的には愚か者と言います。
ブログ主さんは愚か者と言われたくないなら医療の実情を御自分で調査した方がいいですね。
以下にに私の認識を書いておきますので御自分で嘘か本当か調査してみて下さい。

まず医師は高給だと一般的に言われてますがそんなことはありません。 これがマスコミの騙しの第1弾。
偏差値上位1%の集団にしては驚くほど安いです。 二十才台の研修医は喰えないのでバイトしてます。
三十才台になるとようやく一人前の医師として処遇されますが年に800万も貰えるかどうか。
四十才台では1200万~1500万くらいにはなるようです。 これと比べると実はマスコミの方が余程高給です。

次にこの収入は9時~5時の労働で得られる収入ではありません。 医療は普通は24時間365日のものですので交代勤務で行いますが、3交代で勤務しているのは看護師だけです。
医師会は看護師会程の政治力が無いので、勤務している医師だけで24時間回さないといけません。
その結果どうなるかというと、40時間勤務して8時間帰宅、また40時間勤務して、、、となります。
このような勤務状態だと大晦日と正月の2日だけが休日、ということになります。
つまり人の2倍くらい給料を貰えるが、人の2倍以上3倍近く働いているわけです。 時間給に直すとどこぞの3Kの職場よりも安いこともままあります。
それなのにその実情が伝えられないばかりか「医師は高給で余裕たっぷり」というのがマスコミの騙しの第2弾。
ブログ主さんが病院に行った時にかかる医師として、徹夜明けで30数時間仕事続きの疲れた医師と、毎日ぐっすり眠ってリフレッシュされた医師と、どちらがいいですか? 後者の医師は日本にはほとんど居ません。

医師になるには大学で6年学び、その後研修医として2年修行します。 更にヒヨッコ医師として経験を積まないと一人前の医師とは呼ばれません。
科によって異なりますが産科や救急の場合は一人前になるのに十年以上と言われています。
繰り返しますが医師というのは偏差値の上位1%の集団です。 そのような集団が従事する業務は誰かが替わりに行うことはできません。
誰でも替わりが勤まるような職種では給料が安くなると相場は決まっていますが、時給換算では大きな差が無いと言うのはどういうわけでしょう?

このわけは政府による医療費削減政策です。 日本の医療は国民皆保険制度ですので保険点数という形で決まっており、これが世界一の安さです。
国民一人当たりの医療費、患者一人当りの医療費、一回受診当たりの医療費、などを各国と比べたHPがありますので参照してみてください。
米国だと保険が無ければ医療にかかれません。 イギリスは日本と同様の制度ですが、手術まで半年待ちなどという実態です。
マスコミは「日本の医療は程度が低く諸外国に比べると高価」と騙しますが、実際は日本の医療が世界一安くて公平で、WHOからは「奇跡」といわれたことがあります。

 http://www.fukuyama.hiroshima.med.or.jp/iryou/kokusaihikaku.html

日本は先進国で最も総医療費が少なく、最も土建費が多い国なのです。
安い総医療費の中から世界一高い建物や医療機器を揃えるのですから人件費に回るわけがありません。 全世界のCTの半分は日本に存在しているといわれています。
その少ない医療費を更に削減しようとして医学部定員の削減というのをこれまでの政府は行って来ました。
そのせいで医師数の増加率は先進国中最低レベルです。 どの国にも追い付く見込みはありません。

それでも医師が頑張ってこれまでの医療を支えてきたのですが、最近になってその努力を足蹴にするような事態が進んでいます。
ひとつは患者の側が医師への感謝を忘れ「医療は仁術、医師は高給」というマスコミの洗脳により医師への感謝を忘れがちになることです。
昼間は仕事があるからと夜間に重症でもないのに外来に訪れたり、タクシー代わりに救急車を安易に使ったりした上で「自分は患者様であり、診て貰って当然」という意識の人が増えました。

もうひとつは医療訴訟の多発と刑事事件化です。 ミスが無くても人は自然に死にます。 医師が最善を尽くしても結果が悪ければ「医療ミスだ」と騒ぎ立て民事の訴訟を起こす傾向が増えました。
裁判が公正であればまだ救われますが、最近の司法はトンデモ判決を連発しており、「ミスは無かったが被害は発生しているので保障しろ」という判決まであります。
ミスが無かったのならそれは単なる不幸な事態であり、患者や遺族の救済は国の務めでしょう。 医療にかかれば死なずに全快して当然、と考えるのは誤りです。 しかし病気と向き合えず医師を憎む方向で無念を晴らそうとする遺族が居ます。
この辺りはブログ主さんなら一般の人よりも深く考えることができるのではありませんか?
その上、世界でただ一国日本でだけ、医療過誤に対して刑事訴追が行われています。 そのため医療の現場が萎縮してしまい、「訴えられない防衛的医療」に陥ったり、リスクの少ない診療科に転科したり廃業したりする動きが始まっています。
これが産科、小児科、救急医療における医師不足として表れ始めています。

埼玉医科大学総合医療センターの教授の発言の真意は「医師数が減り勤務は過酷になり患者からは感謝されない。 せめて報酬だけでも改善されないのならやっていられない」です。
マスコミの安易な医師叩きに乗っていると日本の医療は崩壊します。 既に前述の産科、小児科、救急医療は崩壊しかかっています。 これは僻地首都圏は関係ありません。
その証拠が大阪や東京での「たらい回し」報道、神奈川や奈良、滋賀でのお産難民の発生に表れています。 医師はすぐには養成できません。 医療崩壊は指導医となるべき立場の医師にも容赦なく襲い掛かって来ますので、養成しようにも教官が居ないという事態になりそうです。
既に「なにをやっても無駄であり、日本の医療は一度完全に崩壊するだろう」と言われ始めています。 その時に到来するのが米国型のお金がないと医療を受けられない状態になるのか、イギリス型の安価で公平だが何をするにも半年待ちの状態になるのか、は分かりません。

日本がナンバーワンといわれたのは遠い昔です。 1994年には世界1位だった国民一人当たりの名目GDPは、2006年には世界18位に下がっています。 国税庁による民間給与の実態調査では1998年以降どの所得階層も貧困化が進んでいます。

 http://toguchiakira.ti-da.net/e1898848.html
 http://toguchiakira.ti-da.net/e1799325.html

はたして数年後の日本はどうなっているでしょうか? 責任は有権者たる国民一人々々にあります。
日本のマスコミは取材せずに記事を書きます。 テレビ番組の映像ですら編集次第で簡単に偏向報道が可能です。
今回の埼玉医科大学総合医療センターの教授の発言の報道とこのブログ主さんの反応にその典型例を見る思いがします。
教授は当事者として取材に対して全てを語った筈です。 その内の都合の良い部分だけを編集して取り出せば「問題教授」の出来上がり。
発言内容は事実そのままでしょうが、その背景を理解していなければマスコミの思うつぼです。

くれぐれもマスコミには騙されませんように。

投稿 弟が勤務医 | 2008年1月16日 (水) 23時16分

「弟が勤務医」さん、はじめまして。
弟さん、大変ですね。
どうぞ、くれぐれもお体、ご自愛下さいますよう、弟さまにお伝え下さいませ。

投稿 TOM | 2008年1月16日 (水) 23時30分

救急を標榜している病院であれども、輪番に当たっているのでもない限り救急車を受ける「義務」はありません。
当直医は、病棟の緊急事態(急変や事故)に備えて
泊り込んでいるのです。
外来や救急車を診るのは業務外のことで、あくまで医者の善意によるものです。
むしろ労働基準法違反で、労働基準監督署に院長がしょっ引かれ、廃院になる可能性もあります。
昭和49年には、当時の厚生省が「時間外に来院した患者を診ずに、当番病院に行くよう指示するのは医師法違反にはあたらない」と通達を出しているのですよ。
要するに、夜中に病院行って門前払いくらっても、文句は言えない。
それでも診てくれる、さらに救急車を受けてくれる医者はいるのです。全て善意です。
翌日睡眠不足でふらふらになって、翌日予約の患者さんに「医療ミス」をしてしまう可能性があっても、医者は親切心で救急外来をやってくださっているのです。

救急行ったら診てくれる当直の先生?そんなのはいませんよ。いるのは宿直、病棟専用の先生。
まずは労働基準法から勉強しましょう。

投稿 医療関係者 | 2008年1月17日 (木) 00時14分

昔は、宿直の先生が当然のように救急車を受け、外来患者もバンバン診てくれましたよね。
では、なぜ今時の医者は、「救急に対するモチベーションが下がってしまった」のでしょうか。
それは下を読めばわかります。

平成15年に急性心筋梗塞で加古川市民病院(兵庫県)に救急搬送され死亡した男性=当時(64)=の遺族が、
「満足な治療設備がないのに受け入れ、専門病院への転送が遅れた」として同病院側に3900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、
神戸地裁は遺族側の訴えを全面的に認めた(判決確定)。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/109509/ (中段近辺より引用)

例えば善意で救急患者をとりあえず受け入れたとしましょう。
その病院でできる限りの処置をし他の処置ができる病院へ移し治療が成功すればいいのですが、もし亡くなってしまえば最初に受け入れた病院・医師の責任となってしまいます。

判例主義の日本の裁判では、今後同様の死亡例があった場合、病院・医師側の敗訴が濃厚です。
つまり、十分な治療ができない体制で受け入れた場合は犯罪となってしまうのです。

いわゆるたらい回し、救急車を受けられなかった病院は「人手やベッドがなく搬入不可能」か「十分な体制・設備・専門の医者がそろわず、犯罪行為を犯す可能性があったため断った」かのどちらかです。

給料が上がるわけでもないのに、親切心で義務のない救急車を受けて疲労し、挙句の果てにこんな目にあわされたのではたまりませんね。
それでも、あなたは大学の先生を批判しますか?
自分が医者なら、どうしますか?

投稿 医療関係者 | 2008年1月17日 (木) 00時22分

「医療関係者」さん、はじめまして。
連続して、長文のコメント拝見しました。
医療関係者さんも、ご多忙のことでしょう。どうぞ、お体、ご自愛下さいませ。

投稿 TOM | 2008年1月17日 (木) 00時40分

日本の医師の待遇がどれだけ劣悪か管理人様はご存知でしょうか。


とある大学病院の外科医師がアメリカから帰ってきたときの話
「あっちにいた時は年収8000万円だったのが、帰ってきたら1/10の800万円になっちゃったよ。やってられないな。」


中国人が日本の大学病院に研修に来ていた時に「日本で仕事する?」と聞かれた際の言葉
「いや、いいです....」


スウェーデンに長期滞在中の日本人医師が日本の医師の待遇を現地の医師に話したら
「crazyだな(もちろん悪い意味で)」

おそらく管理人様は「医は仁術」ということを思ってらっしゃるのでしょうが、これの前提条件は「医師が崇め奉られる」ことです。尊敬されることです。

それが今ではどうですか?「医療は特別じゃない。サービスを徹底させろ。無駄を省け」

アメリカでは医師と名乗れば向こうから握手を求めてくるといいます(本日までアメリカに行っていましたから、なんとなくそういう雰囲気は感じました)。日本では医師と名乗ると石を投げてくるような風潮ですよね。

この状況で「お金を云々言うのはけしからん。」というのは奴隷と一緒ですよ。医師は奴隷なのですか?

投稿 とおりすがり | 2008年1月17日 (木) 01時37分

「とおりすがり」さん、はじめまして。
とおりすがりさんは、海外の事情にもお詳しいのですね。お医者様でいらっしゃいますか?頑張って、素晴らしい能力を全世界のために、生かしてくださいね(^^)

投稿 TOM | 2008年1月17日 (木) 08時37分

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