これは、様々な人権問題について理解と認識を深めてもらおうと玉野市が開いたものです。会場には市民らおよそ50人が訪れました。講師には、岡山市出身で去年、車椅子卓球のジャパンカップで20連覇を達成した障害者初のプロの卓球選手である岡 紀彦さんが招かれました。「世界の頂点をめざして」と題された講演のなかで、岡さんは「日本では自分と同行している健常者に話しかける人が多いが、外国ではしっかり自分の目を見て話してくれる人が多い」と海外と日本の障害者に対する意識の差を説明し、「特別な感情を持たずに接していってほしい」と訴えました。また、座右の銘としている「逆境諫人」という「困難が人を成長させる」ことを意味する言葉をあげ、体の障害に関係なく、考え、工夫することで人は必ず成長していくと話しました。このあと、参加者はラケットを手にし、岡さんと卓球の対戦を行いました。参加者は、岡さんとのラリーを楽しみながら、障害者スポーツについて理解を深めていました。
「とんどまつり」には、総社東小学校の3年生43人と東公民館を拠点に活動している三須ふれあい学習同好会などあわせて80人ほどが参加しました。児童はこの1年を無事健康で過ごせるように願う「とんどまつり」の謂れや慣わしなどを学んだ後、それぞれの家庭から持ち寄ったしめ縄やお飾りなどを積み上げていきました。高さ2m近くの円錐形に組まれた「とんど」に火がつけられると子どもたちは、煙と共に天に昇る歳神様を見送りました。また、竹の先に挟んだ書初めの習字が火にくべられると「高く舞い上がれ」と声をかけて字の上達を願いました。この後、とんどの火で餅を焼いて食べたり、三須ふれあい学習同好会が手作りした「ぜんざい」を食べ、今年一年の無病息災を祈りました。
新春落語寄席は患者や病院利用者などに明るく笑って新春を迎えてもらおうと7年前から開かれている恒例行事です。総看護師長の村上光江さんも学生時代に落語研究会に所属していたこともあって看護部が担当してきました。毎年、岡山大学落語研究会の学生が高座を務めていて、今回も3人が十八番の一席を順に披露しました。その中で1年生の望月憲司さんは結婚式の余興をするため男3人が練習にとりくんだものの、上手くいかなかった「松竹梅」という話を披露しました。訪れたおよそ30人は、学生達の巧みな噺に引き込まれ楽しんでいました。
この美術展は、倉敷美術協会の会員の作品の発表の場として毎年開催されています。51回目の今年は、日本画や洋画、工芸など4部門から121点が出品され、ジャンルを超えた作品が勢ぞろいしています。1階展示室中央には工芸作品が並び、倉敷市水江の木工作家 林鶴山さんをはじめ、大御所から、新進気鋭の作家の木工や陶芸作品が展示されています。洋画では、これまでで最も多い74点が出展され、身近な風景を題材にしたものや、季節の移ろいなどを描写した大作が並んでいます。50年前の第1回の美術展から出展している倉敷市西阿知町の能登靖幸さんの作品「棚田」は、日本の棚田百選に選ばれた美咲町の棚田を情景描写豊かに描いています。このほか、1階の展示室とエントランスホールには、空間と一体となった立体作品も展示されています。この作品展は、今月20日(日)まで倉敷市立美術館で開かれています。