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“データ復元ソフト”にすがった

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 まさかデータ復元ソフトのお世話になるとは思っていなかった。間違って「ファイルを消してしまった」「ディスクをフォーマットしてしまった」ときに、復元してくれるというソフトである。ちょっとした操作ミスで別のファイルを消したとしてもゴミ箱に残っているはず。ディスクをフォーマットする場合は慎重を期す。データ復元ソフトなんてものを利用する場面があるのだろうかと思っていた。

 昨年12月下旬、パソコンのハードディスクが壊れてしまった。異音などの予兆があり、5年半使用ということから新しいパソコンを購入した矢先のことであった。それまでに古いパソコンにあった必要なデータはコピーしたと思っていた。そこに気の緩みがあった。

データ用のディスクをフォーマットしてしまった

 そのパソコンにはハードディスクを2台組み込んであった。1台のディスクのパーティションを二つに分け、C、D、Eの三つのドライブを利用していた。CはOS(Windows XP Professional)およびアプリケーション、Dドライブは一時的にデータを保存したりするためのワークエリアで、Eドライブが実際のデータ用である。

 パソコンが立ち上がらなくなったので、壊れたのはOSが入っているCドライブ。もう1台のディスクはまだ使える。ここにOSを入れて、バックアップ用のパソコンとして使おうと考えた。このとき、正常なディスクのほうにパーティションを切ってあり、DドライブとEドライブがあると思い込んでしまった。従来のDドライブにOSをインストールすれば、もとのEドライブ(データ)はそのまま残る。それに必要なデータは、新しいパソコンにコピーしてあると思っていた。

 間違った思い込みのまま、壊れたディスクを外し、もう1台のディスクをマスターとして設定し、そこにOSをインストールした。Windows XPを立ち上げてマイコンピュータを開いたが、Dドライブが見当たらない。パーティションを切っていたのは壊れたディスクのほうであった。こうして愚かな行為を実行してしまったのである。

 不思議なもので、そのとたん、コピーしたデータに漏れがあったことに気づいた。正直、血が引いた。約7年分の写真のファイルが消えてしまったからである。当初はMOにコピーするなど、2重のバックアップを取っていたが、面倒になり、壊れたディスク上にあるファイルが唯一のものとなっていた。そのほかにも、なくなったら困るファイルは少なくなかった。

 そのときに浮かんだのが、データ復元ソフトである。データ消去ソフトが注目されているように、フォーマットしても、ゴミ箱から消去してもディスク上にはファイルのデータは残っている。OSなど正規の手順からファイルを見えなくしているだけである。MS-DOS時代に似たようなソフトを使ったことがある。

 とはいえ、DOSの時代よりは複雑かつデータ量が多い。失ったものの重大さから不安は大きい。これに“立ち向かう”復元ソフトの実力は未知数であり、価格は数千円以上と安くはない(製品によってかなり開きがあるし、感じ方はさまざまだろうが)。ほかの選択肢として、データ復元を請け負う業者に頼む方法があるが、急いでいるので復元ソフトを利用することにした。

復元ソフトを使う

 まずインターネットで調べて無料体験版を入手、インストールして起動した。無料体験版というのは、実際に復元まではできないが、ディスクをスキャンして復元できそうなディレクトリやファイルを抽出、列記までは処理してくれる。体験版によるスキャン結果を保存しておけば、製品版でそれを読み込んで復元処理が可能である。

 無料体験版でスキャンを開始したが、これが予想以上に時間がかかる。スキャン中、完了までの残り時間が表示されるが、当初6時間くらいだったのが、50時間、100時間と増えていく(写真1)。ディスク容量は約140Gバイト。そんなに時間がかかるのかと戸惑いつつも、頼みの綱はこれしかない。製品版をダウンロード購入してスキャンをやり直した。無料体験版と同様に、スキャン中、表示される完了までの残り時間がどんどん増えていく。

写真1●スキャンの残り時間は時間とともに増加した

 当たり前だが製品版でもスキャンに時間がかかる。残り時間が増える一方で、このまま続けたら1カ月以上かかる計算になるところでスキャンを停止した。それまでに2回スキャンし、あるクラスタのあたりまでは順調にスキャンが進行するのだが、その後急に時間がかかるようになることがわかっていたからだ。仕方がないので、その“分岐点”でスキャンを停止した。

 スキャンの結果を見ると、希望の光が見えた。復元できる可能性がある「回収ディレクトリ」「回収ファイル」などに表示されている(写真2)。あとはフォルダ/ファイルを選んで「復元」を実行すれば、復元コピーしてくれる(別のドライブに)。いくつかのフォルダを復元処理したあと、恐る恐るそのファイルを開いてみると8割くらいは復元できていた。残りの2割は、中身が変になっていた。OSをインストールする前に、間違いに気づけばもう少し復元率が上がった可能性はある。

写真2●回収ディレクトリに復元できそうなディレクトリが表示される

 もっとも「回収ディレクトリ/ファイル=復元可能性があるディレクトリ/ファイル」にピックアップされたものが、元のディレクトリ/ファイルに対してどのくらいの割合なのかは定かではない。ドライブに保存していたファイル数は、軽く10万を超えているはず。

 ただ、今回の件で、データ復元ソフトは役に立った。ケースバイケースであると思うが、体験版などを試す価値はあると思った。


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(小松原 健=ITpro  [2008/01/15]





データ復旧会社が明かす--2007年ハードウェア破損珍事件簿 (2007/12/07)
日本HP、PCのデータ復旧サービスを開始 (2007/10/23)
ハードディスクのデータ復旧はこうして行われる (2007/05/25)

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