大友克洋の絵は、3Dゲームだと考えると精神衛生上いいよ
大友克洋の絵が優れているのは、丸ペンにより綺麗な線が描かれているというのもあるし、効果的にスクリーントーンが貼られているというのもある。でもやっぱり一番重要なのは、完璧なデッサン。この寸分の狂いもないデッサンは、誰にも真似できない。
絵を描く人間なら、大友の絵を見れば誰でも絶望してしまう。こんなものは真似できる訳もなく、人間には不可能な技術である。
しかし考え方を変えてみよう。完璧なデッサンということは、すなわちコンピュータにも出来るということだ。タッチさえ無視すれば、これは3DCGで表現できる。
我々は普段から、3Dのテレビゲームで遊んでいる。あの感じだ。あれこそ完璧なデッサンであり、大友の絵だ。
では大友の脳はコンピュータと同じであり、我々一般人には到底真似できないものなのか?そうかもしれないが、少しだけ希望はある。
我々は3Dゲームを遊ぶときに、頭の中に3D空間を構築する。そうしなければ遊べない。なのでプレイ中に3D酔いをしてしまうことも多い。
そして長時間3Dゲームで遊んでいると、ゲームを遊んでいない時間、食事中などにも、頭の中で3D空間を連想してしまうことがあると思う。あれを応用すればよい。
我々は頭の中で、完璧な3D空間を作ることができるのだ。精神を集中させれば、頭の中で大友のような絵を描くことも、可能である。そしてそれを、紙とペンで実体化させればよいのだ。
ちなみに私もチャレンジしましたが、頭の中で3D空間を想像しただけで3D酔いしてしまいました。3D酔い体質は駄目ですね。
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