連載 基礎から学ぶWindowsネットワーク―― Windowsネットワーク管理者への道 ―― 第7回 IPアドレスとネットマスク デジタルアドバンテージ |
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TCP/IPネットワークでは、「IPアドレス」が重要な役割を果たしている。NetBIOSが「名前」を使って通信相手を識別しているのに対し、TCP/IPではIPアドレスで通信相手を識別しているからだ。相手が識別できなければ、通信することはできない。TCP/IPを理解するためには、まずは、IPアドレスについて知っておく必要がある。ちょっと格好をつけていうと、こんな感じだろうか(ちょっと言い過ぎかもしれないが)。
NetBIOSは、始めに名前ありき
TCP/IPは、始めにIPアドレスありき
いやちょっと待った。TCP/IPではIPアドレスじゃなくて、名前で通信相手を識別することもできるじゃないか、と思う人もいるだろう。例えばWebブラウザで米Microsoft社のWebページを閲覧する場合、「http://www.microsoft.com/」とするのが普通で、「http://207.46.249.27/」と指定するユーザーはいない、と思うかもしれない(「nslookup www.microsoft.com」を実行すると「207.46.249.27」が得られた)。だがこれは、名前からIPアドレスへの変換が行われ、最終的には「http://207.46.249.27/」を実行しているのとほぼ同じなのである(本当はWebサーバに対して名前でアクセスした場合とIPアドレスでアクセスした場合は少し事情が違うが、それはHTTPプロトコルの問題なので、ここでは取り上げない)。同様に、メールやFTP、telnet、チャット、そのほかのサービスで名前を使って通信相手を指定した場合でも、最終的にはそれらの名前は(何らかの方法で)サービスを提供しているホストのIPアドレスに変換される。そしてIPアドレスで通信先のホストが特定され、実際の通信が行われる。
これとは逆に、現在ではNetBIOSもTCP/IP上に実装されているので(NetBIOS over TCP/IP)、NetBIOSを使ったサービス(Windowsネットワークにおけるファイル共有サービスなど)でも名前だけではなく、IPアドレス(TCP/IP)が必要になってきている。だがそれでも、最終的にはNetBIOSサービスの呼び出しのためには名前(NetBIOS名)が使われているので、NetBIOSと名前の関係は切り離すことはできない。TCP/IPとIPアドレスの関係も同様である。
もちろん通信相手だけでなく、ローカルのマシン側にも、IPアドレスが正しく付けられていなければ、TCP/IPネットワークに参加して、ほかのノードと通信をすることはできない。例えばWindows 2000のネットワークでTCP/IPのプロパティを表示させると、次のように表示される。
TCP/IPのプロパティ | ||||||||||||
Windows 2000におけるTCP/IPのプロパティの設定画面。TCP/IPを利用するためには、最低でもIPアドレス(やネットマスク)の値を設定しなければならない。IPアドレスは、通信相手を識別・特定するための基本的な項目であり、これがないと通信することはできない。 | ||||||||||||
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「IPアドレスを自動的に取得する」を選択していない場合(LAN上にDHCPサーバがいない場合)は、ユーザーは必ず[IPアドレス]と[サブネット マスク]を入力しないと、TCP/IPプロトコルが有効にならず、TCP/IP通信が利用できない(そのほかの項目は必要がなければ省略してもよい)。このように、IPアドレスはTCP/IPにとって非常に重要であり、かつ必ず知っておかなければならない基本的な概念でもある。今回は、このIPアドレスについて見ていこう。
INDEX | ||
[連載]基礎から学ぶWindowsネットワーク | ||
第7回 IPアドレスとネットマスク | ||
1.IPアドレスとは | ||
2.IPアドレスとネットマスク | ||
連載 |
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