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対立
弁証法ではテーゼ(定立)、アンチテーゼ(反定立)、ジンテーゼ(総合または揚棄または止揚という)を繰り返し、物事は発展する。人間の歴史も物質の変化もそういう過程を通じて進む。
矛盾や対立がないところに進歩はない。物事の動きそのものがあり得ない。
東洋町に軋轢があり、対立があるとすれば、それは必ずしも否定されるべきではないだろう。
ある哲学者が言うのには、対立がないということは互いに無関心であるにすぎない、という。
今のところ東洋町には大きな対立軸はなく、議会でもほとんど全部の議案が可決されている。しかし、新しい歴史の傾向には対立とそれを克服する総合の力と情熱が必要だ。
東洋町でもどこでも改革が本格化すれば、新しい弁証法的な対立と止揚のダイナミズムがわき起こり推転せねばなるまい。
無風状態がいつまでも続くとすればそれは活力がなく、衰微し死滅に向かっているという場合であろう。
ただその「対立」や「軋轢」が純然たるでっち上げや個人攻撃的な中傷であれば、何ら弁証法的な意味はない。それは人間の歴史に関わる理性の運動ではなく、悟性の段階の話で、司法上の実務の問題にすぎない。
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