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芥川賞候補に初の中国人、楊逸さん

2008年01月07日

 第138回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が6日発表され、在日中国人女性の楊逸(ヤン・イー)さん(43)が芥川賞候補に選ばれた。同振興会によると、中国籍の芥川賞候補者は初という。

写真「ワンちゃん」が芥川賞候補作になった楊逸さん

 楊さんは中国・ハルビン市出身。23歳で来日し日本語を学び、在日中国人向けの新聞社で社長秘書として働きながら、中国語で詩やエッセーを発表してきた。日本語で構想・執筆した候補作「ワンちゃん」は、日本人と再婚した中国人女性を主人公に、人間模様をユーモラスに描く。現在、東京都内で中国語講師を務めている。

 選考会は16日、東京・築地の新喜楽で開かれる。候補作は次の通り。(敬称略、50音順)

 【芥川賞】川上未映子「乳(ちち)と卵(らん)」(文学界12月号)▽田中慎弥「切れた鎖」(新潮12月号)▽津村記久子「カソウスキの行方」(群像9月号)▽中山智幸「空で歌う」(同8月号)▽西村賢太「小銭をかぞえる」(文学界11月号)▽山崎ナオコーラ「カツラ美容室別室」(文芸秋号)▽楊逸「ワンちゃん」(文学界12月号)

 【直木賞】井上荒野「ベーコン」(集英社)▽黒川博行「悪果」(角川書店)▽古処誠二「敵影」(新潮社)▽桜庭一樹「私の男」(文芸春秋)▽佐々木譲「警官の血」(新潮社)▽馳星周「約束の地で」(集英社)

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