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女性のギャンブル依存症 専用リハビリ施設誕生 (2/3ページ)
実は田上さん自身、ギャンブル依存症に苦しんだ経験がある。夫婦関係がうまくいかず、寂しさを紛らわすように、ポーカーゲーム機やパチンコ台に向かうようになったのは32歳のとき。持ち金が底を突くと、台にすがりつき、手持ちの紙に1万円と書き殴り「続けさせろ」と店員に迫った。
「勝ち負けの問題ではなく『とにかくやりたい』という状態」。消費者金融などから借金を重ね、注ぎ込んだ総額は約2000万円。症状を克服するまでに10年を要した。
情報提供の必要性を痛感した田上さんは平成13年、依存症者の体験談などを載せるサイト「雨宿り」を開設。既存のリハビリ施設が男性限定だったことから女性専用施設をつくることにしたという。田上さんは「家庭の財布を握っていた主婦が、家のお金を使い切って離婚…という例も多い。ギャンブル依存は『病気』で、治療すれば回復するということを伝えていきたい」と話す。
≪5年で倍増≫
ギャンブル依存症は、多額の借金などで家庭生活や仕事などに支障が出ているにもかかわらず、自分の意志でギャンブルがやめられない状態を指す。国内に患者数の統計はないが、欧米では人口の2〜3%にも上るといわれる。