パクリアーティスト Marc
Maggiori 氏 マーク・マジオリ氏は、フレンチロックバンド「PLEYMO」のボーカリスト、ミュージッククリップ監督、イラストレーターなど、マルチアーティストとしてフランスで活躍しています。 そのマジオリ氏ですが、『Les enfants d’OKURA (英題:The Childrens of OKURA) 』 というTVシリーズのアニメーションを企画し、そのプロジェクトはフランスの地上波France2局とケーブルのCanalJ局が購入しました。 この 『Les enfants d’OKURA』 は、日本のアニメーションスタイルを踏襲した作品です。 マジオリ氏の問題点は、インスピレーションを現存の他アーティストの中から探していることです。 それは時として「パクリ」ととられても仕方のないレベルのものです。 この 『Les enfants d’ OKURA』 のプロモーション資料の中には、スタジオジブリ・オリジナルアニメーション作品の背景を、ほとんどそのまま使用したものまであるのです・・・。 ネット上で話題になった、彼の”所業”について語りましょう。 |
あらまし というわけでマーク・マジオリ氏は”実績”のあるマルチアーティストです。 彼自身が彼のイラストは、フランスでいわゆる”マンガ”と呼ばれるところの日本文化に影響を受けている、と言ってます。 Maggioriのファンの方でしたら、既に彼が作った短いアニメーションを見たことがあるかと思います。 このアニメーションは、2001年にフランス人歌手Pascal OBISPOのために作られたもので、Pascal OBISPOのDVDに収録されています。 これは 『Pop』 (ダイジェスト動画ダウンロード) というタイトルのショートフィルムで、ドラゴンボールZからかなり影響を受けているものとみられます。 また、マジオリ氏は彼自身が所属するバンド 「Pleymo」 のジャケットイラストなども手がけているのですが、そのプレイモのアルバム 『Medicine Cake 』 のジャケット絵は、日本のアニメーション『人狼』に強い影響を受けているのが明らかです。 とにかく、マジオリ氏のアートスタイルとは日本アニメ・漫画などの模倣であり、彼のオリジナルのものではないことはハッキリしています(このことはヨーロッパではよくある話ですが)。 さて、全26話・各26分のTVアニメシーリーズ 『Les enfants d'OKURA』 ですが、既に制作が始まっています。 制作スタジオはLes Films de la Perrine 。 プロデュースをケーブル放送局の 「CanalJ」 と地上波の 「France2」 の2つの放送局で行っており、2006年の放映がすでに決定しています。 本年2005年初頭よりフランスでの制作が開始され、フランス製アニメの常のように、韓国での請け負い制作も始められてます(マジオリ氏はプロダクションIGで製作すると言っていましたが、IGではありません)。 2004年の9月に、私はこのTVシリーズアニメについてのニュース を書きました。 このニュースとは、私のサイトのBBSに寄せられた『スタジオジブリ作品「耳をすませば」の背景がパクられている!』という情報が元です。 マジオリ氏のプロモーション資料は、「耳をすませば」 の背景にフォトショップで手を加え、その上に人物を重ねたものでした(ページ下に画像があります)。 スタジオジブリの許可は得ていません。もちろん、加工についても無許可でおこなっています(光加減、割れたタイル、蛇口・・・)。 この行為はアーティストとして恥ずべきものではないでしょうか。 なんといってもこの 『Les enfants d'OKURA』 で、マジオリ氏はオリジナル作者としての報酬を得、また著作権も手にするのです。 この件に対し、私の運営するサイトのBBS で論争が起きました。 これは彼の初めての「パクリ」ではない!と。 それを受け、フランスの大手アニメ雑誌 『Animeland』 がマジオリ氏にコンタクトを取り、この雑誌サイトに返答をもらうことに成功したのです。 マジオリ氏の”公式発表”された言葉が以下です。
彼のこの答えはあまり意味のないものでしょう。 なぜなら宮崎氏はこの「耳をすませば」の監督でもなければプロデューサーでもないからです(監督:近藤喜文氏)。 宮崎氏が笑ってたからと言って、マジオリ氏の背景2次使用を許可したわけではないでしょう(宮崎氏は「耳をすませば」では絵コンテとシナリオを手がけたのみ)。 さらに、宮崎氏がスタジオジブリの背景を無許可・著作権無視して使用されたものを前にして大笑いするなんて、信じがたい話ではないでしょうか? マジオリ氏のサイトは、このアニメランド・インタビュー以前の1年間にはまったく更新がなかったのに、このインタビュー後すぐにリニューアルされたのです。 なんという偶然の一致でしょうか! そして 『Les enfants d ' OKURA』 のプロモーション・カットに使用していた「耳をすませば」の背景パクリカットがサイトから消されてしまいました。 その後、私は密かに 「マジオリップ」 と名付けたコンクールを始めました。 これはマジオリ氏のサイト内で、彼のプロフェッショナルとしての仕事、プラーベートワークスの両方でたくさんの日本作品からのパクリを見つけることが出来るため、皆で見つけようじゃないか!というものです。 発見された 「耳をすませば」 の他に見つけた 『Les enfants d ' OKURA』 に使用されているパクリ例: 『イノセンス』 攻殻機動隊2、押井守監督作品 『風の谷のナウシカ』 スタジオジブリ、宮崎駿監督作品 『ビヨンド』 ショートフィルム・アニマトリックス、森本 晃司監督作品 『エヴァンゲリオン』 Gainax、庵野秀明監督作品 『Blood The Last Vampire』 北久保弘之監督作品 『大砲の街 Cannon Fodder』 オムニバスアニメ「メモリーズ」、大友克洋監督作品 2005年7月、『Les enfants d’ OKURA』を制作をしているLes Films de la Perrineの公式サイトで、このアニメのティーザーが発表されました(ビデオダウンロード)。 このティーザーは、Pascal Obispoの歌声に合わせて、『Les enfants d’ OKURA』の静止画像が流れるものです。 この公式発表されたティーザーに使われているカットには、例の「パクリ」カットが使用されています。 このティーザーが発表されてから数日後、マジオリが学生時代(アニメマルチメディア)に卒業制作として作ったショートアニメ作品「ケンキュウ」(ビデオダウンロード)の鑑賞会を、私の管理するサイトで行いました。 これによって、学生時代から彼がパクリスタイルで作品を作っていることが分かりました:宮崎アニメから背景を<まんま>パクってます(紅の豚、もののけ姫…)。 またドリームワークスのアニメ映画「プリンスオブエジプト」の動画をトレースしているとの疑惑もあります(検証待ち)。 もちろん、この作品は彼が学生時代に作った『卒業制作』なので、何をどうパクっていようと商用に作られているアニメ『Les enfants d’ OKURA』とは問題が違うことは、重々承知です。 が、しかし!!!! この『ケンキュウ』が、80分の商用アニメーションとして同じ制作スタジオLes Films de la Perrineにて、制作プロジェクトが動き出しているという話です・・・。 マジオリ氏がプロジェクトを売るために、パクリの入った「ケンキュウ」をプレゼンに使用したということです。 マーク・マジオリ氏は、私のBBSに書き込みもしていますが、書き込みでは軽くパクリについて説明しただけで謝罪してはいないのです。 今後彼がこのような仕事をすることがないよう、祈ることしかできません・・・。 以上が事件のあらましです。 このページは、色々と言いたいことがあったので作りました。 まず一番最初に言いたかったことは、彼の恥ずべき仕事姿勢について・・・。 もちろん、既存の写真や絵を真似て仕事をしているたくさんのアーティストがいます。。 しかし、それには色々な手段があると思うのです。 インスピレーション・・・オマージュ・・・パロディ・・・そしてパクリ。これらは一緒くたにされるものではありません。 マジオリ氏はパクリを認めず、しかもオリジナルを劣化させて使用しているのです。 もちろんマジオリ氏ただ一人がパクリアーティストではないでしょう。しかし、マジオリ氏の作品にはあまりにもパクリが多すぎると思うのです。 私が声を大にして言いたいのは、この 『Les enfants d ' OKURA』 というプロジェクトは、日本のアニメーションにインスピレーションを受けた作品である、ということをウリにしているプロジェクトです。 このアニメがパクリを使用せずに最終完成することを願います。 しかしたとえ最終的にパクリがなくなったとしても、「パクリ」 があると知りながらも製作が開始・進行されたプロジェクトであることが、とても残念です(このアニメ製作には約800万ユーロが使われることを思ってください)。 このプロジェクト以外にもっとオリジナリティにあふれ、力のあるアニメ企画だって存在するのです。 私は、フランス2局の子供番組ディレクターと、製作会社Studio La Perrineの担当者宛に、メールでマジオリ氏のパクリについて説明し(マジオリ氏が告訴される可能性もあるワケです)、私が彼の所業にいかに憤慨しているか書き送りました。 返事はありません。 しかし(偶然でしょうか?)、メールを送った数日後に、私がマジオリ氏がパクったと説明した多数の画像が 『Les enfants d ' OKURA』 紹介のページから削除されたのです。 明記するなれば、当初22枚あった画像が・・・・今では2枚しか掲示されていません。 間もなく明らかになるでしょう。 TVアニメは2005年初頭より製作が開始されているのですから・・・。 |
訳者よりひとこと Tsukaの作成したページを翻訳したSuzukaです。 私はフランスで日本漫画の翻訳をしたり、フランスで販売される日本アニメーションDVD特典映像制作などの業務に携わっております。 フランス人のアニメーターやアニメ業界関係者から「多くの日本人の人達に今回の件を知ってもらいたい!」という声が私の元に届き、せん越つながら翻訳を手伝わせていただいた次第です。 『日本は小さな国。 日本は遠い国。 言葉もわからないだろう。 わからないんだから、問題にも出来ないだろう。』 このような考え方で、日本アニメーションのパクリが海外で横行しているという現状があります。 日本からのアクションが起きない限り、フランス国内でどんなにフランス人アニメーターたちが抗議をしても、大手アニメ制作会社や大手TV局はその声を黙殺するばかりです。 日本人の私達がパクリについて騒ぐことは、彼らにダメージを与えるとともに、喝を入れることにもなるそうです。 このページはリンクフリーです。 多くの日本人の方々(アニメーターの方、アニメファン、もちろんそうでないかた、面白記事をお探しのかた!)に知っていただきたいと思って訳させていただきました。 訳者のひと言:「翻訳するまでは "またパクリかい~" くらいの気持ちだったんだけどさ。いざ翻訳してみたら・・・マジオリ、あんたパクリ過ぎたっよっ!!(苦笑)」 |
証拠画像 > 『Les enfants d ' OKURA』から見つかったパクリ マジオリ氏が何に”インスピレーション”を受けたのか、皆さんの目でご確認ください。 置いてある画像は、マジオリ氏が企画し、Canal J局とFrance2局が買い上げたTVアニメ 『Les enfants d ' OKURA』
これまで判明しているパクリカットもはいってます。 もしその他のカットで「パクリ」を発見された方がいらっしゃいましたら、どうかメールでお知らせいただけないでしょうか? 皆様のご協力をお願いいたします。 メールは日本語でかまいません。 stop_maggiori@hotmail.com
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その他イラスト > 「ケンキュウ」内のパクリカット 『ケンキュウ』とは、マジオリ氏がESAG/Penninghenというマルチメディア学院に在学中に卒業制作作品として作ったショートアニメです。 学生時代から、彼はパクリテクニックを使って制作を行っていたのです。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ > プライベートワークスより見つかったパクリ 以下に挙げるのは、彼の個人趣味によるイラストで見つけたパクリです。 これらは商用ではないので、特に言及することはありませんが、彼のパクリ資料として合わせてご覧下さい。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ > プロフェッショナル・ワークス
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リンク集 (※リンク先はフランス語のページになります。まだ日本語訳ができてません。) > >マジオリ氏のサイト > >マジオリ氏の元サイト > Les Films de la Perrine > TV-France International (TVフランス インターナショナルのサイト)で紹介された"Les Enfants d'Okura" > Les Enfants d'Okura のティーザー・ダウンロード(リアルビデオ) > >ケンキュウ」のダウンロード (マジオリ卒業制作ショートアニメ クイックタイム) > 第1回目の Catsuka News (2004年9月) > 雑誌アニメランドにMaggioriからの返答 > 第2回目の Catsuka News (雑誌アニメランドの反応) > 第3回目の Catsuka News (マジオリップ・コンクール) > 第4回目の Catsuka News (Les Enfants d'Okuraのティーザーについて) > Catsuka BBS |
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