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守山北中 バレー部員 越境通学

昨夏全国優勝 7人、学校側が黙認

 昨年夏の全国中学校バレーボール選手権で優勝した名古屋市守山区の市立守山北中学校バレーボール部の男子部員7人が、実際には転居せずに住民票だけを移して越境通学していたとして、同市教委が改善するよう勧告していたことが、8日わかった。勧告を受け、部員の一部は既に本来の学区の中学校に戻った。

 同校によると、男子部員らは2005年から07年にかけて、愛知県内の別の学区から入学、転校していた。入学、転校にあたっては、学区内に住むバレーボール部の卒業生の住所を借り、住民票を移していた。

 同校の小島均教頭が05年に越境通学の事実を把握、バレーボール部顧問の男性教諭に確認したところ、「保護者から、自分の下でバレーボールをさせたいという希望があったので受け入れた」と説明を受けたという。卒業生の住所を借りる方法は、顧問と保護者で話し合って決めたという。

 同市教委は学外通学許可基準で、いじめや不登校などの事情がある場合は越境通学を認めているが、「特定の先生の指導を受けたいというのは理由にならない」としている。

 同市教委は昨年10月、メールで情報提供を受け、同校に対し、保護者と話し合って改善するように勧告した。勧告を受け、同校は顧問を通じて保護者に指導。7人のうち3人は本来の学区の中学校に戻っている。残りの4人はすべて3年生で、同校では「卒業を控えているため、転校させるのは難しい」としている。

 小島教頭は「望ましくないこととは分かっていたが、実際に入ってきた生徒に、元の学校に戻るように言うのはためらわれた。追認してしまったのがいけなかった。今後は認めない」と話している。

 同校バレーボール部は昨年の県大会、東海大会を制し、岩手県で行われた全国大会でも初優勝した。

2008年1月9日  読売新聞)
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