15日付の台湾紙、中国時報は、昨年11月に米空母キティホークが中国政府に香港寄港を一時拒否された後、台湾海峡を通過した際、中国海軍の宋級潜水艦とミサイル駆逐艦「深セン」に尾行され、米中双方は同海峡内で約28時間にわたって対峙(たいじ)したと伝えた。米国から台湾に提供された軍事情報としている。
同紙は、中国が11月22日、キティホークの香港寄港を拒否するなど米中関係が緊張したことが対峙の原因と分析している。
中国時報によると、キティホークを中心とした計8隻の空母戦闘群は23日、南から台湾海峡に入り、中台中間線より台湾側を北上。その際、宋級潜水艦と深センが中間線より中国側を尾行した。キティホークが停船すると中国側も停船してにらみ合い、キティホークは通常の2倍の時間をかけて翌24日に台湾海峡を出た。その後拠点とする米海軍横須賀基地へ向かった。
宋級潜水艦は台湾東南部から台湾海峡に移動し、キティホークの追尾に参加。在日米軍の対潜哨戒機P3Cが潜水艦を見つけたという。
深センは海南島付近での演習を終え、日中防衛交流の一環として日本へ向かう途中。28日の訪日は、中国軍艦艇として中華人民共和国建国後初めてだった。(共同)
毎日新聞 2008年1月15日 21時46分
| 1月15日 | 台湾海峡:米空母と中国軍艦が対峙か |