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【自動車産業ニュース】

トヨタ、家庭充電車2010年発売 米国の法人需要に照準

2008年1月15日

 【デトロイト=池尾伸一】トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は13日、同日開幕した北米国際自動車ショーの会場で会見し、家庭用コンセントから充電できる「プラグイン・ハイブリッド車」を2010年までに発売すると発表した。米国を中心にレンタカー会社や企業など法人向けに販売する方針。

 地球温暖化と原油価格高騰を背景に、ガソリン消費量を減らせる充電式の車の開発が業界の焦点となっており、トヨタは同車の投入でリード役を果たす考えだ。

 プリウスなど現行のハイブリッド車は、ガソリン対応のエンジンと電気モーターを併用、ブレーキをかけた時の力でニッケル水素電池に充電され、モーターが回る仕組みだ。

 これに対して、プラグイン・ハイブリッドは大容量のリチウムイオン電池を搭載。家庭用電源から4−5時間充電し、充電1回につき数十キロ走行できるようにする。

 充電した電気を使い切った後は、ガソリンと電池を併用する通常のハイブリッド車の機能に戻る。

 電気で走行中はガソリンを使用せず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を出すこともない。家庭用電気を発電する際に火力発電などが使われている場合、この過程でCO2が排出されるが、トヨタは発電まで含めても燃費効率は相当高まるとしている。

 リチウムイオン電池は松下電器産業グループと共同開発した。

 充電式の車については、米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)も10年までにリチウムイオン電池を使う「シボレー・ボルト」を実用化するとの目標を掲げている。

 日米2大メーカーが同時期に市場投入する方向となり、競争が本格化する。

 

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