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タヌキ:農作物被害…駆除作戦を再開へ 島根・知夫里島

 繁殖したタヌキが農作物を食い荒らしている島根県隠岐諸島の知夫里島(ちぶりじま)(知夫村)で、近く駆除作戦が再開される。動物愛護団体の抗議などで中断していたが、村は「住民の生活がかかっており仕方ない」と判断した。処分方法は、撲殺から炭酸ガスなどによる安楽死に変える。しかし、隣島の住民から「隠岐のイメージが悪くなる。不妊手術で減らすべきだ」との声が上がっており、タヌキを巡って島が揺れている。

 知夫里島のタヌキは島外から持ち込まれ、60年余で約2000匹に増加。村は先月、大規模な駆除を始めたものの4日で中断した。

 再検討の結果、再開を決めたが、今度は隣島の中ノ島(海士(あま)町)の一部住民が反発。同町では04年、町民でつくる「隠岐海士不妊手術の会」が獣医師や町に働きかけ、野良猫などの一斉不妊手術を実施。今回、県外の動物愛護団体などと協力し、タヌキの不妊手術を無償で行う準備を進め、村にも提案した。同会は「このままでは美しい島という隠岐のイメージまで崩れる」と訴える。

 しかし、村は「手術は長期的には効果があるかもしれないが、今は農作物被害を減らす緊急的な対処が求められている」と譲らない構えだ。【小坂剛志】

 哺乳(ほにゅう)動物に詳しい小原秀雄・女子栄養大名誉教授の話 野生動物の繁殖を不妊手術でコントロールするのは聞いたことがない。論理は納得できるが、現実的でないのでは。一方で、駆除しても長期的に繁殖は止められない。人間がまいた種で、もうどうしようもない。

毎日新聞 2008年1月5日 10時15分

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