思春期保健に取り組む「西口クリニック婦人科」(福島市)院長で産婦人科医、野口まゆみさんの講演会が、同市内で開かれた。「若者の性感染症とHIV」と題して講演し、「子供たちに性感染症の予防法を分かりやすく教えることが大切」と訴えた。
「ふくしま思春期サポーターの会」が主催。野口さんが昨年、母子保健に貢献した人に贈られる第29回母子保健奨励賞(毎日新聞社など後援)を受賞したのを記念して開催した。
野口さんは、06年の全国のHIV感染者数が過去最高の952人、患者数が406人にのぼるとする厚生労働省のデータをあげ、「東京都では推計1000人に3人がHIVに感染しており、福島も毎年数人が感染している」と指摘。「HIVの感染拡大やエイズ発症を遅らせるためにも、近くの保健所などでHIV検査を受けてほしい」と呼びかけた。 また、「若い世代ほど予防意識が希薄。不特定多数の異性と性交しない。コンドームをつけるなど、具体的な予防方法を子供に教える必要がある」と話した。【西嶋正法】
毎日新聞 2008年1月15日