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大沢ファントムに総立ち!…ミュージカル初挑戦!圧倒的な歌声披露

「ファントム」への思いを口にする大沢たかお
「ファントム」への思いを口にする大沢たかお

 俳優・大沢たかお(39)が13日、大阪・梅田芸術劇場で主演舞台「ファントム」(演出・鈴木勝秀、27日まで)の初日を迎えた。過去5年間で12本の映画に主演した男が初めて挑んだミュージカル。圧倒的な歌声で怪人を演じ切った大沢に、客席からは10分間にも及ぶスタンディングオベーションによる賛辞が贈られた。

 白い仮面に素顔を覆われた大沢は、うめくような声で歌い始めた。重く、低く響き渡る声は、やがてヒロインへの思いを解き放つ絶唱へと変わった。「喜び、怒り、悲しみ、迷い、狂気。すべてを声で表現しなくてはならなかった。表情は使えませんから」。3階席まで埋め尽くした2000人の観客は、初めて出会う「大沢たかお」に息をのんだ。

 「音楽へのあこがれはずっとありました」。オファーを受けた瞬間から「ミュージカル」という言葉の響きに心を動かされた。迷いはなかった。未知なる領域への挑戦を心に決めた。

 初めは、声域も声量も足りなかった。熟練の歌い手が集うけいこ場で、未熟な自分を痛感する日々。「不安と恐怖とプレッシャー。醜態をさらしたし、惨めな思いもしました。俺ってこんなに弱かったんだって。腹立たしかったけど、うれしかった。それが俳優を続けていく原動力だから」。自宅でも、愛車の中でも曲を聴き続け、歌唱練習を繰り返した。午前5時まで眠れない苦悩を乗り越えると、声だけでなく体全体の筋肉も変化した。「歌」という新しい表現に、大沢の肉体が適応していった。

 どれだけ自己を確立しても、いつも新しい世界に飛び込んできた。パリコレも経験したモデル業は「服を着る」という表現方法に限界を感じた。頭角を現したTVドラマからも離れ、より演技を追求するために映画界に活動の場を移した。そしてスクリーンという世界に安住することなく、開拓した新境地がミュージカルだった。公演終了後の3月11日には、40歳になる。「29歳のときも、蜷川幸雄さんの『ロミオとジュリエット』で、恥かきながら頑張ってました。また、ここからの10年ですよ」

 カーテンコールが始まった。拍手の中で、観客は総立ちになった。仮面を脱いだ怪人は、客席を見渡した。演技をたたえる歓声が聞こえる。温かい視線を感じた。夢見ていた至福の中で、両手を広げ、まぶしい光に目をこらした。

 ◆「ファントム」 ミュージカル「オペラ座の怪人」と同設定で「怪人(ファントム)」のキャラクターに特に焦点を当てた作品。91年に米国で初演。国内では宝塚歌劇団が04、06年に上演。オペラ座の地下に住む亡霊・ファントム(大沢)と、歌手を目指す少女クリスティーン(徳永えり)の悲恋を描く。公演は大阪に続き、愛知厚生年金会館(2月1~3日)、東京・青山劇場(同7~22日)。

特集   舞台・演劇

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(2008年1月14日06時01分  スポーツ報知)

 

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