【モスクワ=坂井光】世界有数の油田開発事業で外資が主導するカザフスタン・カスピ海沖のカシャガン油田について同国政府は14日、国営企業が持ち株を拡大することで外資側と合意したと発表した。日本企業も一部権益を譲渡する。外資勢はロシアで資源開発事業サハリン2の経営権の過半数をロシア側に取られたが、カザフでも資源囲い込み政策により権益の一部を奪われた形だ。
カザフのムインバエフ・エネルギー鉱物資源相が明らかにした。国営エネルギー企業カズムナイガスが外資から持ち株に応じて株を購入することで持ち株比率を現在の8.33%から16.81%に引き上げる。買収額は17億8000万ドル(約1900億円)。同相は生産開始が2011年にずれ込むことを明らかにしたうえで、支払いは生産開始後になると述べた。
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