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心肺停止患者、10病院以上要請4件…富田林市消防

 救急病院の患者受け入れ拒否問題をめぐり、大阪府富田林市消防本部で、心肺停止状態で救急車に収容した患者の受け入れ先が決まるまで、10病院以上に連絡を要したケースが昨年に4件あったことがわかった。4人とも搬送先の病院で死亡。救命救急センターを含む14病院に断られた例もあり、重篤患者の受け入れすら困難な府内の救急病院の窮状が浮き彫りとなった。

 関係者によると、昨年3月7日午前0時ごろ、同府太子町の女性(85)の家族から「意識をなくした」と119番があった。消防本部の通信指令室が、救急車到着までの間に10病院に受け入れを依頼。患者を収容した救急隊も、心肺停止状態を確認したうえで救命救急センターを含む4病院に要請したが、「医師が処置中」などの理由で拒まれた。

 15回目の電話で受け入れを了承した同府河内長野市内の病院に運ばれたが、女性は同1時30分ごろ死亡。

 ほかにも、昨年3月に心肺停止状態となった富田林市の女性(77)が12病院、同市内の女性(87)が9病院にそれぞれ断られ、8月にも同市内の男性(92)が9病院に拒まれた。3人は病院到着から1〜8時間後、死亡が確認されたという。

2008年1月14日  読売新聞)

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