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ラノ漫―ライトノベルのマンガを本気で作る編集者の雑記― このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-01-12

だれーん

10代からのファンレター、30代のアドバイス


実物日記さんのところで田中芳樹氏の「タイタニア」がコミック化することを知り、あまりに想定外タイトルだったのでびっくりした多摩坂です。だって「タイタニア」ですよ? 17年前に刊行がストップしてて、しかも三国志でたとえると董卓が死んだあたりくらい(たぶん)で終わっちゃった作品なんですよ? シリウスがどう料理するのか興味津々です。


タイタニア〈1〉疾風篇 (EXノベルズ)

タイタニア〈1〉疾風篇 (EXノベルズ)

タイタニア〈2〉暴風篇 (EXノベルズ)

タイタニア〈2〉暴風篇 (EXノベルズ)

タイタニア(3)旋風篇 EXノベルズ

タイタニア(3)旋風篇 EXノベルズ




さて。先日まで作り手側の想いについて書いてきましたので、今日は読者から作り手に直接送られてくる想いについて書きたいと思います。


書く手間、出す手間、送料という3つのハードルを超えて送られてくるハガキには、ネットの感想とはまた異なる趣があります。スペースが限られるため、想いをストレートにぶつけてくるものが多いのがハガキの特徴ですが、その内容には次のような傾向があるように私は感じています。


・10代、もしくはそれより若い人たちから送られてくるハガキはその多くが「ファンレター」です。あのキャラが好き、この場面が良かった、これの付録を付けてほしいといった、「好き」に突き動かされて書いたことが伝わってくるものが多く、読んでいてはげまされます。


・20代の人が送ってくるハガキはバラバラでまとまりがありません。しいてあげればエロスに肯定的で、ディオニュソス的なものを好む意見が多いような気がしますが、私の気のせいかもしれません。


・30を超えた方々はものをあまり誉めません。「好き」を語るより、現状を改善するための提案や要望を出すことの方に関心がある人が多いように思われます。


これらはもちろん傾向の話であって、違うことを書いてくる人もたくさんいます。


なお、雑誌や作品の評価は10代の人が最も甘く、齢を重ねるにしたがって辛くなっていくように思います。それだけ目が肥えているということでしょうが、その一方でものの楽しみ方や評価の仕方に柔軟性が欠けてくるようにも見受けられます。