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肝炎患者救済へNPO法人 薬害訴訟元原告団の女性 (1/2ページ)

2007.12.26 23:34
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 薬害C型肝炎大阪訴訟の原告、森上悦子さん(58)=大阪市=が全国原告団から離脱し、夫の操さん(60)らとともに、肝炎の撲滅に向けた治療・研究の推進を国に働きかけるNPO(特定非営利活動法人)の設立準備を進めている。薬害被害者に限らず、さまざまな理由で肝炎に感染した患者の救済が狙い。潜在的な肝炎の患者・感染者は350万人といわれる。悦子さんは「治療体制を整備し、多くの患者の救済につなげてほしい」と話している。

 悦子さんは昭和49年1月、長男の実さん(33)の出産時、止血のために血液製剤「フィブリノゲン」を投与された。13年が経過した62年、突然疲労感が襲い、じんましんが出た。診察を受けた結果、感染が発覚。すでに肝硬変まで悪化していた。

 入退院を繰り返すうち、平成9年に肝がんに進行した。医師から「余命2年」と診断され、操さんら家族に「もう死にたい」と弱音を吐いたこともあった。

 がん細胞を消失させる治療を重ねても病状は改善せず、16年には医師から「生体肝移植しか生きる道はない」と告げられた。ドナー(臓器提供者)に最適だったのが実さん。「息子の体を傷つけてまで生きたくない」と手術を断る悦子さんを、実さんが「長生きして孫の顔を見て」と説得。翌年、転院先の大阪大医学部付属病院(大阪府吹田市)で移植手術を実施、成功した。

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