高松高校（香川県高松市番町三丁目、溝渕利博校長）は１１日、各分野で活躍する卒業生を招く講演会「玉翠グローバルアカデミー」を同校で開催。外科医の国土典宏東大医学部教授（５１）が仕事への思いなどを語り、後輩に「ぜひ外科医を目指して」とエールを送った。

　講演会は２００２年度から開催。本年度三回目となる今回のテーマは「外科医の考えること―安全で正確な手術をめざして」。医師を志す１、２年生や同窓生ら計約１５０人が参加した。

　国土さんは１９７５年同校卒。東大医学部を卒業し、昨年から同学部肝胆膵（すい）外科教授。専門はがんの外科治療や肝移植。

　国土さんは、治療の現場などを手術映像も織り交ぜながら紹介。「３６５日、患者を診るのが外科医の原点」「手術関連の死亡率をゼロにしたいのが外科医みんなの願いだ」などと仕事への情熱を語った。

　外科医に必要な資質として集中力や向学心などを挙げ、「小さな失敗を繰り返さないことが大事」と強調。「高校時代が一生で一番勉強した時期。受験勉強での集中力が役立っていると思う」と述べ、後輩を激励した。