バグダッド――イラクの気象台当局などによると、首都バグダッド周辺に11日早朝、雪が降った。同市での雪は記録にないとしている。同国では山岳部がある北部のクルド人自治区以外で、雪が降ることはほとんどない。
AP通信によると、首都南東部郊外でレストランを営む40歳男性の母親(80)はこれまでの人生で雪の記憶はないと答えた。男性は「神からの何らかのメッセージなのかは分からない」と述べた。
この日の朝は普段にはない冷え込みを記録し、バグダッド空港は視界不良で閉鎖された。
雪は夜明け前から降り、数時間続いた。雪はほとんどの市民にとって初体験。同通信によると、外交公館、政府省庁が集中する通称「グリーンゾーン」周辺では通常、銃声などが絶えないが、雪が舞った11日は午後段階まで暴力の報告はないという。