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ラノ漫―ライトノベルのマンガを本気で作る編集者の雑記― このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-01-09

キラーン!

本音で語った反響と、前向きな書評への御礼


書評サイトのかたから「作家や編集者書評サイトをどう思っているのか」という質問を受けて


「人それぞれだが、できれば誉めてもらいたいし、そうでないならとりあげて欲しくはない」

編集者という立ち位置から見る限り、批判も中傷も作家にとっては百害あって一利なく、迷惑である」


という趣旨のことを書きましたところ、反響が大きく、いろいろ意見をいただきました。


ある編集者からは「編集者が外に向かっては絶対に言わない本音を書きやがった」と苦笑されましたが、おかげでポジティブに好きであることを伝えよう」という趣旨の反応を意外といただけました。この成果を得られただけでも、今回建前を排して本音を語った意義はあったと思っています。前向きな書評を書こうと言っていただいた皆様に、心よりの感謝を。あなたの書評は必ず作家をはげます糧となります。


もちろん反発も大きかったのですが、これは作り手が本音を包み隠さず述べたのですから、当然の反応だと思っています。「覚悟が足りない」「甘えるな」というご意見もまったくその通りであると思います。ですが、私は今回「批判や中傷を受け止める」プロとしての部分と、「批判や中傷に打ちのめされる」メンタルの部分を、分けて語りたかったのです。「どう思う?」と聞かれて、模範解答ではなく、気持ちを伝えたかったのです。だから今回の一連のエントリは、建前や理屈ではなく、気持ちを書いたものです。


ファンのかたが厳しいことを言わなくても、もっと辛辣で愛のないかたが常にどこかで批判を書きます。今回反発されたかたがたは、私が何を言おうとも厳しい意見を止めることはなかったでしょう。それはしかたのないことですし、作り手として逃げることなく受け止めねばならないことでもあります。


しかし、批判や中傷が巷にあふれるこの世の中で、ファンのかたからまで厳しいことを言われてしまうのは、作家にとってあまりに厳しく、しかも益のない、結果的にファンまで不幸にしてしまうことであると私は思っています。


書評は良い点と悪い点を併記しなければならない、などという法はありません。その作家・作品のことが好きで、かつファンであると自任しているかたがおられましたら、「よかったですよ」と作家に言ってあげてください。それが一番確実で、一番幸せな方策であるというのが私の意見です。