桑名市は11日、市有地を不法占用しているとして、同市長島町押付の自動車修理販売業者と食品会社に建物などの撤去と土地の明け渡しを求める調停を桑名簡易裁判所に申し立てると発表した。18日開会の臨時市議会に関連議案を提案する。
市によると、自動車修理販売業者の占有面積は約3400平方メートルで、その内の約240平方メートルに2階建て事務所兼店舗が建っている。その他の土地には、車や関連部品が置いてある。食品会社は、95平方メートルの土地を自転車置き場として使用している。
旧長島町時代からの占用で、04年の合併後、市の財産・情報管理課が財産台帳を調べて不法占用が分かった。固定資産税も請求していなかった。市は昨年10月1日付で、建物や車などの撤去と土地の明け渡しを求める通知書を両者に送付。その後、市委託の弁護士を通じて話し合いを続けてきた。
自動車修理販売業者は「市の弁護士を通じて払い下げ話が進んでいた。今になって調停を申し立てる市の真意が分からない」と話していた。【沢木繁夫】
〔三重版〕
毎日新聞 2008年1月12日