2008年駅弁大会は「牛肉弁当」を食べるべし
まず、例年、京王駅弁大会でもっとも人気を集めるコーナーが、1998年から始まった「駅弁対決シリーズ」である。過去の名対決には「鱒対決」「東西かに対決」「秘伝のタレ対決」などがあったが、2008年の大会では2000年に大好評だった「牛肉対決」のリバイバル、それもスケールアップして、三巴の対決となる。エントリーは、東の米沢駅、西の和田山駅、そして新登場の松江駅である。
まず、奥羽本線米沢駅の「牛肉どまん中」(1000円)は、昨年も「いかめし」に次いで総合第2位という、輝かしい実績を残したデフェンディング・チャンピオン。人気の秘密は山形県産の牛ロースと牛そぼろとが、山形米「どまん中」の上で絶妙なハーモニーを展開することに尽きる。牛ロースと牛そぼろの味覚の違いを交互に満喫できるのだ。1000円ポッキリという価格設定も美味しい。
対する山陰本線和田山駅の「但馬の里牛肉弁当牛王」(1100円)は、兵庫県産の薄切り牛肉と玉葱を醤油ベースのタレで煮込んだすき焼き風で挑戦する。一方、牛肉三巴の対決に、初名乗りをあげたのが、山陰本線松江駅の「およぎ牛弁当」(1200円)。「泳ぎ牛」とは何ともユニークな名だが、実際、隠岐の島では牛が牧草を求めて島から島へと泳ぐという。日本海が育んだ牛肉も楽しみである。
三巴対決以外の牛肉駅弁で推薦したいのが、高山本線高山駅の「飛騨牛しぐれ寿司」(1050円)と、紀勢本線松阪駅の「モー太郎弁当」(1260円)。飛騨牛と寿司飯のコラボレーションも最高だし、松阪の懐かしのメロディー付き駅弁はユニーク&アイディア賞なのだ。