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【社会】

NHK 有料で番組ネット配信 08年度にも 過去の作品など

2008年1月12日 夕刊

 NHKが、過去の番組をインターネット上で配信する有料サービス「アーカイブス・オン・デマンド」を二〇〇八年度中にもスタートさせる方針を最終的に固めたことが十二日分かった。こうしたネット配信事業を展開するのは開局以来初めて。昨年十二月に放送法が改正され、番組のネット配信が可能となったのを受けて決断した。必要経費などを〇八年度予算・事業計画に盛り込む方針。

 この有料サービスは、過去のドラマやドキュメンタリーなど名作の数々を視聴できる「アーカイブサービス」と、見忘れた番組を放送から一週間程度の期間、視聴できる「見逃しサービス」の二本立て。

 NHKは、受信料について公平負担を原則としているが、今回の有料サービスは視聴者によって利用量が異なることもあり、受信料制度とは別体系の受益者負担とする方向で調整している。不祥事の影響で受信料不払いが増大した“苦い教訓”を踏まえて、受信料制度とは別の安定財源を確保する狙いなどがあるとみられる。有料サービスの開始時期についてNHKは、昨年十二月の段階で、番組の著作権処理などを考慮し、「準備に一年は必要」との見解を組合側にも伝えていた。

 NHKは、映像保管施設・アーカイブス(埼玉県川口市)に四十万本以上の番組を保管。一部は光ファイバー経由で全国各地の関連施設で視聴されてきたが、今後は自宅のパソコンなどでも楽しめることになりそうだ。

 

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