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防衛政策局長を事実上更迭 「守屋色」一掃狙う

2008年01月12日11時11分

 防衛省は、18日の通常国会召集を前に、幹部人事を行う方針を固めた。金沢博範防衛政策局長を事実上更迭し、後任に高見沢将林運用企画局長を充てるなどの内容だ。収賄容疑で逮捕・起訴された前事務次官の守屋武昌被告に重用された幹部の異動が目立ち、「守屋色」を一掃する狙いがある。局長級が18日付、それ以外は17日付の異動となる見通し。

 防衛省は昨年9月1日付で幹部人事を行ったばかり。わずか5カ月弱で省内の骨格を入れ替えることになる。

 金沢氏は装備施設本部長に就き、後任の高見沢氏のあとの運用企画局長には徳地秀士北関東防衛局長を充てる。米軍再編を担当していた門間大吉官房審議官は出身官庁の財務省に戻る。鎌田昭良沖縄防衛局長は北関東防衛局長に移り、後任に真部朗報道官が就く。守屋前次官から投資目的で4500万円を預かった問題で防衛政策課長から大臣官房付に更迭された河村延樹氏は東北防衛局総務部長に異動する。

 守屋前次官は、自身に近い職員を中枢に配置する一方、反守屋派を左遷・冷遇。防衛政策局長に就く高見沢氏は将来の次官候補と目されてきたが前次官と意見が合わず、横浜防衛施設局長に転出するなどしていた。また前次官は米軍普天間飛行場の移設問題で強硬姿勢をとったため、沖縄には前次官が敷いた路線に強い反発がある。

 人事の背景には、防衛省の立て直しを図りたい石破防衛相の考えのほか、移設問題を前進させたい首相官邸側の思惑もあるとみられる。

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