少子化対策に逆行することにはならないのでしょうか。
札幌市は、市立幼稚園を7つ減らして、1区に1園とすることを軸にした新しい幼児教育の指針について、住民説明会を始めました。
札幌・南区の「市立すみかわみなみ幼稚園」で開かれた説明会には、子供を持つ母親ら20人あまりが集まりました。
札幌市には現在、17の市立の幼稚園がありますが、子供の数が減っていることや、保育園に通う子供の割合が高いことなどを理由に5年後までに、各区に1園ずつとする方針を示しました。その代わりに札幌市は、私立の幼稚園との連携を強めることや、幼稚園教育の質の向上を目指すための「幼児教育センター」を設けるなどとしています。
きょうの説明会場となった、すみかわみなみ幼稚園は、3年後の2011年度に廃止の対象となっていて、参加した母親らからは、不安や不満の意見も聞かれました。
(参加した市民)「特別教育支援について、私立幼稚園とどういう話をしているのか」
(札幌市教委)「私立幼稚園に対して間接的な支援を行なえる仕組みを構築する」
(参加した市民)「幼児教育センターを作るよりもこの幼稚園を残してくれた方がよっぽど納税者としてはありがたい」
(市教委・西村正部長)「私立幼稚園に子供を通わせることになる保護者の負担を軽減できるよう札幌市として考えていきたい」
札幌市は今後も各地の説明会で意見を聞きたいとしていますが、市立幼稚園の廃止は、通園や経済面で家庭の負担が増えることになるだけに、不安の声はさらに広がりそうです。
(2008年1月10日(木)「どさんこワイド180」)
|