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小学生姉妹、「宇宙語」を発明

2008年01月11日

 八ケ岳のふもとの高原に住む、かわいい姉妹が「宇宙語」をつくった。姉の梅本真衣さん(9)がかわいい絵文字を発明し、妹の菜央さん(7)は宇宙人と遊んだ楽しい詩をつくった。姉妹は、山梨県立科学館(甲府市愛宕町)のプラネタリウムを「舞台」に活動する「星の語り部」の一員。「宇宙には知らない世界がある」からこそ、夢が詰まっているという姉妹。あなたも宇宙語で手紙を書いてみては――。

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宇宙語のメッセージ。あなたは読めるかな?(左から右への横書き)

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宇宙語の50音表

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宇宙語新聞をつくる梅本真衣さん(右)と菜央さん姉妹

 梅本姉妹は、野辺山にある、宇宙に一番近いと言われる長野県南牧村立南牧南小学校(標高1327.5メートル)に通う3年生と1年生。

 宇宙語の「暗号」は一昨年7月10日、真衣さんが2年生の時、50音順に一文字一文字「一日中考えてつくった」。これを使って姉妹は新聞を6号つくった。ニュースの多くは、宇宙人が人間を見つけた時の話だ。

 宇宙語をつくった理由を真衣さんに聞くと、「私たちも宇宙人の一人なんだよ」と、そっと教えてくれた。小学校でもクラスメートに、宇宙語の50音表を配った。夢は「発明家に、宇宙語のパソコンをつくってもらえたらなあ……」と話す。 姉妹が参加する「星の語り部」は、プラネタリウムのワークショップをきっかけに、プラネタリウムの番組づくりや星の観測会を開くなどしている25人ほどの集まり。そこで、今年夏につくった20分の番組「宇宙でいちばんおいしいお菓子」のちらしにも、宇宙語が採用された。

 この番組も、菜央さんの詩がモチーフだ。

 「宇宙人と会ってみたい。そして、菜央が星の中に隠れたら宇宙人は物知りで目がいいから、中に人がいることがわかっちゃうの」

 「土星の輪っかは面白そう。火星は赤いから金平糖みたいだからかじってみたい。月の海で、宇宙人がいたら一緒に泳いでみたい」

 菜央さんは、詩の世界を話してくれた。

 県立科学館の高橋真理子・天文担当学芸主事は「今年1月のワークショップでみんなで詩をつくった際、大人たちの印象に残った作品が菜央ちゃんの詩だった」と話す。大人たちがおもしろがり、詩をきっかけに、リレー形式で物語をつくった。ママの真由美さん(40)はライブハウスで歌っていた元ロッカー。久しぶりにキーボードをたたき、BGMをつくった。「そうなったら、いいな」という子どもの創造力に大人が刺激され、人の輪が広がっている。

 県立科学館は、独自の番組制作では全国有数。八ケ岳には国立天文台の宇宙電波観測所がある。

     ◇

 「プラネタリウムワークショップ」は1月19日から毎月1回(計3回)、県立科学館で開かれる。

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