年末年始はスポーツの大きな大会がめじろ押し。スポーツ観戦好きにはたまらない時期で、駅伝にサッカー、ラグビー、アメリカンフットボール…と例年通り、都合のつく限りテレビ観戦を楽しんだ。
十二月にあった駅伝の二つの大会では、今回も岡山県勢の活躍が光った。全国高校駅伝女子の興譲館は、二〇〇四年の準優勝から優勝、準優勝と続き今回三位で、四年連続の表彰台。全日本実業団女子駅伝の天満屋は、〇五年の準優勝から〇六年、〇七年ともに三位と三年連続で表彰台を確保した。特筆すべきは、両チームとも主力選手の故障欠場などを乗り越え、好結果を残している点だ。選手層の厚さ、チーム力の高さがうかがえる。
個の力をつなぎ、いかにチームとしての結果につなげるかを競う駅伝だが、新聞記者の取材現場でも個々の力を結集して仕事をこなすことがある。通常は一人一人が独自に取材活動を行って記事を書くのだが、数人が分担して一本の原稿を仕上げることも少なくない。
特に社会部では、大きな事件や事故が起きた際には必ず数人が連携、分担して記事にする。現場の様子を書く者、関係者のコメントを集める者、写真を担当する者、記事をまとめる者など、役割を振り分け、責任を持ってその仕事に当たる。そうしてできた記事が深みのある、読ませる内容に仕上がるかどうか、司令塔役のデスクを含め、チームとしての力量、総合力が問われることになる。“エース”が一人いるだけでは駄目なのだ。そんなことを、駅伝を見ながら考えさせられた。
(社会部・南條雅彦)